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吹奏楽お悩み相談室 耳を鍛える/ファゴット&オーボエ編

wind-i mini 1号 吹奏楽お悩み相談室 vol.1

演奏力を向上させる、とっておきの方法

音程を合わせることはもちろん、演奏の力を上げるためには楽器を操る技術だけでなく、「耳」を鍛えることが大切です。“では、どうすれば耳が鍛えられるの?”という疑問に答えてくれたのが東京吹奏楽団のサックス奏者 原ひとみさんです。

耳を鍛えよう!

 

聴くってなあに?

東京吹奏楽団のサックス奏者、原ひとみです。今回は管楽器奏者のみなさんにぜひ知ってほしいテーマ、集中して聴くこと、“耳”を鍛えるということをお話ししていきます。 耳が良くなると音楽をより深く美しく感じることができるだけでなく、自分の音や演奏を向上させることができます。練習の取り組み(吹き方の工夫)によって、音のちょっとした変化に気づき、良い音が出たときの状態を注意していくうちに、常に良い音を保つことができるようになるからです。せっかく良い音を出せていても、それに気づかないとどうやって音を出したのか、確かめられません(もったいな~い!)。

 

耳が良ければ“寄る”(合わせる)ことができる!

管楽器は自分で音程を作っていく楽器ですから、耳が良くなれば自然と音程やピッチを合わせることができます。吹奏楽でのサックスは時にはユーフォ、時にはクラリネット、時にはホルン……といろんな楽器とユニゾンやハーモニーを演奏しなければいけませんが、それぞれの楽器に音程の特徴があります。そんなとき「サックスはもともとミの音が高めだから仕方ない」とすませてしまっては、良い演奏にはなりません。常に自分の音を聴き調整し、また他の音を聴いて“合わせよう”と強く意識することが大切です。お互いに“寄り添う”感覚をもって吹けば不思議と音程が合ってくるのです。この感覚は最初はわかりにくいかもしれませんが、必ずわかるようになります!
合ってきたときは体も余計な力が抜けて、自然に音が鳴らせている状態なのです。合奏前のチューニングでは、チューナーにかじりついてピッタリ合うまでやらないといけない、と思っている人も多いようですが、「これぐらいなら音楽的に合わせられる」ぐらいの平均値でチューニングし、あとは聴いて合わせるという柔軟性が大切です。私は基本的には良いサウンドを出すための奏法と正しい音程を維持する奏法は、同じ奏法でできると思っています。つまりきちんとしたサウンドを出せれば、音程も合ってくるということです。そしてきちんとしたサウンドを出すためには、“良い耳”を持つことが必要なのです。

 

耳のいい人はアンテナがある

みなさんの周りに語学の才能のある人はいませんか? 外国人が喋ったことをよく理解して会話のできる人というのは、やはり耳がいいのです。それは相手の言葉を聞き取ろうとするアンテナが発達しているからです。これは音楽にも共通することです。アンテナが発達していれば、良い音や良い響きが出せたとき、すぐに気づき、そのときのアンブシュアの形や力の入れ具合、呼吸の状態などを自分でキャッチして、次に生かすことができます。逆に人に「良い音出てたよ」と言われてもそれに気づかない人は、チャンスを逃がしてしまうわけです。
楽器上達のためにはアンテナを伸ばさなければいけません。一人ひとりアンテナの長さは違いますが、少なくともまったくアンテナを持っていない人はいないと私は思っています。それを上手に伸ばせるかが楽器上達のキーポイントと言えます。アンテナが埋もれたままにならないために、自分の音を集中して聴いたり、また周りにいる先輩や先生が「今良い音出てたよ。もう一度やってごらん」というふうに、何度かアドバイスをしてあげることによって、最初はわからなかった本人も段々とイメージができるようになります。今日提案した練習を遊び感覚で練習に取り入れ、それを積み重ねていけば、少し時間はかかるかもしれませんが、耳のアンテナは必ず伸びてきます!! Let’s try ! 頑張ってくださいね! 何ごともはじめからうまくいくわけではありません。わからなくても「意識を持つ」こと。それが出発点です!

 

まねっこ遊びにtry!

ではどうやったら、耳が良くなるのか……?
それは“よ~く聴く”ことです。「聞こえている」ではなく、『集中して聴く』ことです。いろいろなトレーニングが考えられますが、今回はその中の一つ“まねっこ遊び”をして聴き取る力をアップさせましょう!
はじめにA さん(先輩や指導者、お友だち。いない場合はあらかじめ自分で録音したものなどを用意して)が、楽譜を見ながら吹きます(♪=72~120)。B さんは楽譜を見ないで、A さんの吹いたものを そっくりそのまま模倣します。そうです!
“耳コピ”ですね! 同じテンポを感じて流れの中で行なってください(即時反応)。三段階に分けてありますので、一段階ごと少しずつ慣れながら進んでいってください。

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