画像

みんなのキニナルを解決!? プロに聞く!Q&A

特集シリーズ \ 第4弾 /

Contents

E♭クラリネット
B♭クラリネット
アルトクラリネット
バスクラリネット

◆アルトクラリネット:原山佐保子 Sahoko Harayama

原山佐保子さん

長野県長野市生まれ。尚美音楽短期大学(現 尚美学園大学)卒業、赤松賞受賞ならびに東京コンセルヴァトアール尚美(現 尚美ミュージックカレッジ)ディプロマコース修了。第3回YAMAHA 新人演奏会出演。第1回、第5回ビュッフェクランポン社主催「欧日音楽講座」メンバーにてギィ・ドゥプリュ氏に師事。ディプロマコース在学中より尚美学園短大にて(99年まで)非常勤講師を務める。クラリネットを和田京子、武田忠義、熱田敬一、横川晴児、大橋幸夫の各氏に師事。シエナ・ウインド・オーケストラ団員。

Q.アルトクラの練習法は?

今までバスクラでしたが、アルトクラも吹くことになりました。練習法を教えてください。

A.私はBb管、アルトクラ、バスクラとも、同じようにスケール練習をします。

バスクラとアルトクラ、音の高さ以外で二つの楽器の大きく違うところは指の間隔と調性です。指の間隔は、バスクラよりも広く感じます。楽器により右腕もだいぶ下に構えることが多く、動きにくい部分はゆっくりのテンポから練習して感覚を掴んでください。
また、できる限り無理な姿勢にならないよう、ストラップやエンドピンの長さをいつも丁寧に調整しましょう。
高音は音程が高くなりやすいので、アンブシュアがきつくならないように気をつけましょう。低音はしっかり息の圧力を保って鳴らしましょう。
バンドの中で演奏する時は周りの音をよく聴いてみてください。自分が今どの楽器と同じ音を吹いているか、どの楽器とハーモニーを作っているか をよく聴いて、各楽器とブレンドできると楽しいですね。

【譜例】

【譜例】

【譜例】

【譜例】



Q.音程が低い

音程をなるべくバスクラに合わせるようにしていますが、全体的に低いといつも言われます。チューナーでは合っているので、吹き方、音の出し方だと思いますが、アドバイスをお願いします。

A.3点を確認してみて

いろいろな原因が考えられます。実際に聴いてみないと、はっきりした原因はわからないですが、
①単にチューナーを離れた時に音程が合っていない
②音色が違う
③リードについて
の3点について、お話します。
①の場合はチューナーの使い方にも関係しますが、日頃から耳で聴いて、判断することが大事ですね。
音を出す⇒チューナーを見る⇒管を調節する⇒音を出すという順番でチューニングしましょう。
②は音色ですが、息の方向が違うと、音色も変わります。
お互いにチューナーでは合っているのに一緒に吹いた時に合わないのは、その辺りが原因かもしれません。
③は厚いリードだと、よほど脱力ができていないと、口に力が入りやすく音程は高めになりやすいです。また薄すぎるリードだと、息の圧力は少なくなりがちで、低くなりやすいです。



Q.高音のタンギング

タンギングが上手くいきません。特に高音のタンギングが汚いと言われます。アルトクラに合うタンギングの練習方法はありますか?(B♭クラのときは言われません)

A.息の圧力で鳴らして

いろいろやってみた結果、タンギングに一番必要なのは、余計な力の入らないアンブシュアと、充分な息の圧力とわかりました。
息を吸って発音する前に、アンブシュアや舌、息をすぐに音が出るように準備しましょう。リードから舌が離れた時に、すぐ音が立ち上がるのが目標です。
舌を動かせないのは口の中が不自然な形だったり、喉に力が入っていたり、余計な力が入っているからなんです。それをクリアにしてくれるのは、息 の圧力です。
アンブシュアは変わらず、息の圧力で高音を鳴らしましょう。圧力不足なら音程が悪くなりますので、目安にしてください。



Q.これだけはやっておきたい!

アルトクラリネットでこれだけは気をつけてほしい、この練習はしてほしいものは?

A.まずはよい姿勢をとる

いつもストラップやエンドピンは同じ長さで、楽器に身体を合わせて吹いている人をよく見かけます。健康のため、よい音のため、まずよい姿勢を取ってからエンドピンなどの長さを決めましょう。
マウスピースの高さが変わると、吹きやすさや音色も変わります。また、大きな楽器は長いキィや複雑なジョイントやネジが多いので、変だなと思ったら、楽器の調整をしましょう。

<前へ      1   |   2   |   3   |   4      次へ>      

記事一覧 | Wind-i&mini
トピックス | レッスン | イベント | 人物 | 製品