風が運んできた音を自由に紡ぎYUKARIが「Zephyr」で見つめ直した“音を楽しむ”という原点
スイスを拠点に、ジャズ・フルーティスト、作曲家として活動するYUKARIが、トリオ“シンクロニック”によるニューアルバム「Zephyr」をオランダのチャレンジレコードからリリースした。コロナ禍、幼い娘と訪れた草原で風を感じた瞬間に生まれたメロディ――。そこから始まった作品には、YUKARIのオリジナル5曲と、トーマス・モーガン(Bass)、武石聡(Perc)との集団即興5曲が収められている。ニューヨークでジャズを学び、現在はヨーロッパに暮らす彼女がたどり着いた「調和の中の即興」とは? アルバム誕生の背景から、二つのジャズ文化の違い、そして現在の音楽観まで話を聞いた。
草原で感じた“風”から生まれた音楽
コンサートもできませんでしたし、音楽を諦めてしまう人もいる中で、「これからどうやって音楽活動を続けていけばいいんだろう」と考えていました。
そんな草原で風を感じていたとき、ふっとメロディが降りてきたんです。それがとても美しかったので、ハーモニーなどもメモしていきました。リリースできるかどうかは考えず、とにかく自分のために音楽を作ってみようと思ったんです。
もちろん音楽は聴いてくださる方がいてこそですが、「音を楽しむ」という原点に戻ったんです。「音が楽しいって何だろう?」「今の自分が楽しいと思える音楽って何だろう?」と。
インタビューは続きます!
・5曲のオリジナルと5曲の“集団即興”
・ニューヨークからスイスへ変化したYUKARIのジャズ観
・“どこまでもついてきてくれる”二人
・「ジャズ・フルート」がほとんどいなかった時代
・「キャリア」より、音楽をどう伝えていくか

CD「Zephyr」
【CR73626S】Challenge Records
[演奏]シンクロニック〈YUKARI(Fl, Voice)、トーマス・モーガン(Bass)、武石聡(Perc)〉
[収録曲]Liberté(YUKARI)、Zephyr(YUKARI)、Eurus(Synchronic)、Suibokuga(Synchronic)、Pandora's Box(Synchronic)、Fushigi no Kuni(YUKARI)、A Troubadour in the Moonlight(YUKARI)、For Misato(YUKARI)、Don't Follow the Piper(Synchronic)、Au Crépuscule(Synchronic)
渡辺ゆかり
YUKARI
フルーティスト、作曲家。静岡県出身。現在はスイスを拠点に、フルート奏者、作曲家、シンガー、サウンド・セラピストとして活動。5歳よりクラシック・ピアノ、10歳よりクラシック・フルートを始め、23歳でジャズ・フルート奏者を志しニューヨークへ。マンハッタン音楽院卒業。2009年、全米フルート協会「ジャズ・フルート・マスタークラス」で受賞。カーネギーホール、ブルーノート、MoMAなど世界各地で演奏するほか、映画、アニメーション、演劇などの音楽も手がける。2010年、デビューアルバム「Dreams」をリリース。現在はパールフルートのアーティストとして、マスタークラスやワークショップなども行なっている。











