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音程、音量……名コンビのためのコツ

THE FLUTE vol.175 特集

ピアノと“名コンビ”になるために心がけたいのは……? 
フルート奏者の目線から、ピアノとのアンサンブルのコツを
解説した誌上レッスン記事を、本誌157号から再編してお送りします。

THE FLUTE 157号 特集「アンサンブルをパワーアップ! ─練習法&必要な知識―」
フルート+ピアノのアンサンブル
(by 南部やすか) よりを再編


合わせの練習で留意すること


イメージを共有する

まず、大切なのはイメージを共有すること。イメージとは、その曲の情景やドラマなど、見えない「音」を具体化したものです。ポイントは、できるだけ鮮明に描くこと。例えば“柔らかい雰囲気”でも、雲のようにふわふわとしているのか、シルクのようにしっかりと物理的感触がある柔らかさなのか。“森の中にいる設定”では、木々の種類や動物の存在、足下の落ち葉の音や木々花々の香りなど。ただ“柔らかく”と説明するよりも、こういった具体的なイメージを伝えるほうが、それぞれの楽器の特性や自分が得意とするテクニックを活かした方法で、理想の音作りができるようになります。
 必ずしも二人で同じイメージを持たなくても大丈夫。目的はあくまでも音を合わせることなので、それぞれのイメージによって作られる音が共通していれば良いのです。
たとえば……

サン=サーンス作曲「ロマンス 作品37」の
私のイメージは、ケーキ屋さん!
大好きなお店の、真っ白い生クリームたっぷりの
いちごケーキが一面に並んでいます。

サン= サーンスもびっくり!?

ピアノの音に乗る

イメージが共有できたら、いよいよ音を出して合わせてみます。心がけたいのは、ピアノの音に「乗る」こと。よく「自分の音をピアノの音に乗せる」と言いますが、この考え方だと客観的にそれぞれの音を聴けるものの、どうもからだ全体で音を感じることが難しい。それよりも、私は自分がフルートの音になったつもりで実際にピアノの音に「乗る」ようにしています。
そうすると、それぞれの楽器の響きや技術的な問題などが体感として伝わり、直感で正せるのです。平均台でバランスを崩した時、傍観者として分析して助言するのと、とっさに体が反応してバランスを取り戻すことの違いのようなものでしょうか。特に気構えなくても良い簡単な曲で、一度目を閉じてみましょう。ピアノの音を聴き、走行車の助手席に座っているつもりでその音に乗るように吹いてみてください。何とも楽な気持ちになりませんか?
*ここまでは、イメージという少々つかみどころのない話をしてきましたが、これができているのといないのとでは大違いなのです! 根本的な捉え方が共有できていると、細かい部分もより合わせやすくなります。

Profile
南部やすか
Yasuka Nanbu
アメリカとドイツで学ぶ。神戸市文化奨励賞、兵庫県坂井時忠 音楽賞、大阪文化祭賞奨励賞受賞。カーネギーホールでのお 箏とのデュオ・コンサート、テルアビブにてイスラエル管弦楽 団ソリスツとの協演、大阪フィル、日本フィル、山形交響楽団、 兵庫芸術文化センター管弦楽団、その他国内外のオーケストラ との協演やリサイタル、2010上海万博での演奏、ラジオ関西 のパーソナリティ、スケート選手高橋大輔との共演など活動は幅広い。過去に芦屋大学客員教授、米コロンビア大学客員研究員を務める。

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