アルバム「星がうつろう」をリリース。清水昭好氏、太田朱美氏、片山士駿氏 三者対談
ジャズベーシスト清水昭好氏の2ndアルバム「星がうつろう」が、2025年12月10日にリリースされた。
氏は、米国の作曲コンテスト「John Lennon Songwriting Contest」ジャズ部門でファイナリストに選出された経験を持つ俊英だ。本作では、フロントにフルート2本、クラリネット、バスクラリネットを配した独自のセプテットを編成。クラシカルな木管アンサンブルを思わせつつも、ジャズの語法と即興性を核に据えたサウンドが展開される。
収録曲は、精緻なメロディと洗練されたハーモニーが重なり合い、透明感と躍動を併せ持つ音像を描き出している。
フルートセクションには、気鋭のインプロバイザー太田朱美氏と片山士駿氏が参加。
両者は、鮮烈で熱を帯びた気迫のアドリブを随所で繰り広げ、アンサンブルに確かな推進力と色彩感をもたらしている。今回は、そのお三方にアルバム制作や収録の舞台裏について語っていただいた。
(インタビュー・文:K.I.)
室内楽の木管楽器のような響き
今回のアルバムM10のピアノトリオによるフリーインプロヴァイズを除く9曲中7曲は2フルートクインテット期に書いた曲をリアレンジしたものです。アレンジ自体はひと月ぐらいで終わったと思います。新たに入れた2曲は4管のために書き下ろしたものです。
収録は時間制限もあったため、池袋のスタジオDedeさんで2日間押さえていましたが、実質1日半で録り終えました。エンジニアの吉川昭仁さんも本当に素晴らしかったです。
次ページにインタビュー続く
・二人の出会いと共演
・曲のイメージで直感的に振り分け
・収録の様子

清水昭好
1985年2月6日生まれ福井県出身。幼少の頃から作曲に興味を持ち、14歳の時エレキベースを始める。大学進学時にジャズ研究会に入ったことをきっかけにウッドベースに転向し、独学で習得。2006年から都内でプロ活動を開始し、ベテランから若手まで多数のミュージシャンと共演。日本を代表するギタリスト宮之上貴昭のバンドは約9年在籍した。来日ミュージシャンのサポートも多い。2015年からオリジナルを中心とするリーダーバンドを開始、2020年6月オーストラリアの鬼才トロンボニストJames Macaulayを擁した自己のQuintetでリーダーアルバムデビュー作「Satya」をリリース。2022年、Satyaに収録されているオリジナル「Room106」がアメリカの国際的な作曲コンテスト「John Lennon Songwriting Contest」のSession1 Jazz部門でファイナリスト賞を受賞。2025年、室内木管楽器の4管にピアノトリオという異色の編成で収録した、オリジナル曲作品集の「星がうつろう」をリリース。

太田朱美
鳥取県米子市出身。中学よりフルートを始める。広島大学に進学後は、ジャズ研究会に所属し、ジョー・ファレルのフルートに衝撃を受け、本格的にジャズに傾倒し始める。在学中は自らの専門である蘚苔類を研究する傍ら、広島市内のライブハウスで演奏活動を展開。卒業後は活動の拠点を東京に移し、2005年、スイングジャーナル日本人プレイヤー人気投票、木管楽器部門で初登場11位を獲得。同年、米ニュージャージーにて、ルーファス・リードを迎えた河野三紀クインテットのアルバム録音に参加。2010年、宇多田ヒカル「愛のアンセム」でソリストとして抜擢され、注目を浴びる。自身のアルバム「Risk Factor」、「私を動物園につれてって」を発売。ライブ活動の他、NHKEテレ「いないいないばあっ!」オープニングテーマ、朝ドラ「虎に翼」の劇中音楽など、多くの作品に参加。洗足学園音楽大学ジャズコース、非常勤講師。

片山士駿
1995年千葉県生まれ。国立音楽大学ジャズ専修 首席卒業、矢田部賞受賞。Manhattan School of Musicにて修士課程を修了。2015年 第46回山野ビッグバンドジャズコンテスト 最優秀ソリスト賞受賞。フルート奏者の受賞は大会史上初。2016年 米国フルート協会 NFA主催 Jazz Artist Competition Winner Player。2022年、2024年 Detroit Jazz Festival出演。「BLUE GIANT」、「TOKYO TAXI」、「果てしなきスカーレット」等 映画、ドラマ、アニメの劇伴作品をはじめ、RADWIMPS『賜物』等様々なレコーディングに参加。これまでに大野雄二、佐山雅弘、挟間美帆、マルセロ木村、安ヵ川大樹、山下洋輔 、yuma yamaguchi 、Dabin Ryu、KNOWER 等と共演。

清水昭好 2ndアルバム「星がうつろう」
1.One Sheep,Two Sheep... / 2.The Wind Came From No Place At All / 3.Ragmas
4.Choro / 5.星が瞬く / 6.Conversation With ACA / 7.Ballad Between the Inside and Outside / 8.Vulpse Vulpse / 9.Taruhi / 10.星がうつろう [Personnel]清水昭好(bass, All composed and arranged)、太田朱美(flute)、片山士駿(flute)、土井徳浩(clarinet in Bb, clarinet in A, flute)、宮木謙介(bass clarinet, flute)、成田祐一(piano) 吉良創太(drums)










