File01:エレクトリックサックスとは

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エレクトリックサックスの歴史

こんにちは!サックスプレイヤーの橋本恭佑です。
僕は大学までずっとクラシックミュージックを勉強しており、卒業後の2012年ごろ、EMPTY KRAFTのメンバーに出会ってクラブミュージックというものに目覚めました。そのころ大流行したのがAlexandra Stanの『Mr.Saxobeat』。単純なサックスのリフなのに体が動き出す。サンプリングって不思議でかっこいいなって思いました。
さて、自身が活動するEMPTY KRAFTのステージでは、マイクは必須アイテムとなり、さらにダンサーを一緒に踊るということでワイヤレスシステムを導入したのですが、途中どハマりしたのがエフェクターという機材です。本連載では、サックスのさらなる魅力を引き出す(!?)デジタルアイテムについて僕なりの視点でご紹介していきます。

エレクトリックサックスの歴史

まずはいつごろからアコースティックな編成からエレクトリックな楽器の編成に変わったのかをお話します。

これは音量に関係してきます。それまではよく響く教会や、貴族のためのサロンなど、限られた空間で音楽は演奏されていたので音量は必要ありませんでした。時代が進むにつれて、ジャズがビバップになる1940年代ころ、ブルースにエレキベースを入れてリズムを強調すると楽しくなってきたのです。これがジャズから生まれたリズム&ブルース=ロックンロールですね。余談ですが、録音機器を発明したのはあのエジソンで、世界最初のレコーディングはブラームスの「ハンガリー舞曲第一番」だそうですよ。 こうして次第に録音技術が上がっていく中で、管楽器奏者もさなまざまなエフェクトを使い、生の楽器だけでは出せない新しいサウンドを求めていったのです。EQ(イコライザー)を調整することで音色を変えたり、音を歪ませたり、リバーブ(残響)やディレイ(遅延)などの空間系など、様々なアイデアを入れて現代まで至ります。

それに対抗するかのように出てきたエレクトリック管楽器の存在とは… !

こうした中で、楽器メーカーも試行錯誤していきます。有名なものでいうとAKAI社のEWI、Roland社のエアロフォンなどがありますね。また、1965年に登場したSelmer社のVaritoneはサックスに直接マイクとエフェクターが埋め込まれた実験的な楽器ですね。きっとこのままアナログな管楽器だけ作ってても進化し続けることができないって思ったんでしょうね、すごいぞセルマー!

さらにヤマハ1970年代に登場したウインドシンセの元となったリリコンは、セルマーと販売提携したのだとか。のちにヤマハが特許を買い取り、MIDI音源を演奏できるWX7を開発しました。

まず、EWIと聞いてパッと思い浮かぶのがマイケル・ブレッカーでしょう。「Steps Ahead」というアルバムの『Beirut』がわかりやすいと思います。冒頭のワンコード上で演奏されるエキゾチックなテーマがかっこいいです!

そしてT-SQUAREの『TRUTH』。
最初に発表されたときは伊東たけし氏がリリコンを使っていましたが、のちに本田雅人氏がEWIを使って再レコーディングしています。

つづいて、SOIL&“PIMP”SESSIONSの「“X”Chronicle of SOIL&“PIMP”SESSIONS」の1曲目の元晴氏イントロはサックスの音を歪ませていてクール!
同バンドの「Brothers&Sisters」の『表nothin’裏girl』のソロ部分はさらにディストーション(歪み)をかけていて、もはやサックスではない新しいサウンドです。

さらに、クラブミュージックでサックスといったら横田寛之氏。現在は“横田サックス。”という名義で曲をリリースしていますが、最新リリース「Stay Home」は爽やかなハウスチューンで、フィルターを使った心地よいソロが聞けます。

番外編!ハッシーの一問一答コーナー!!

Q, 最近、ハマっている音楽は?

A, 最近ハマったアーティストはMasegoです。FKJ(French Kiwi Juice)とコラボしているYouTubeをみて、カッコいいなーと。まさにマルチプレイヤーですね。
あとはカマシ・ワシントンが出てきたときは、スピリチュアルジャズというジャンルが自分にはしっくり入ってきたのを感じました。

 

 

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