サックス記事 Gottsu  「Metal HL 2018」「Sepia Tone VI Custom」
THE SAX vol.98 本誌連動 つづらのあつし試奏動画

Gottsu 「Metal HL 2018」「Sepia Tone VI Custom」

THE SAX98号でご紹介したゴッツマウスピース「Metal HL 2018」のソプラノ、アルト、テナーと、「Sepia Tone VI Custom」のアルト、テナー、バリトンのラインナップを、つづらのあつし氏の試奏音源でご紹介しよう。
取材当日、つづらの氏には「長めのフレーズでお願いします」というオーダーのみで、あとはお任せで試奏をお願いしたところ、ブルーズのコードチェンジを基に、すべて即興で演奏を行なってくれた。
コードチェンジの流れを意識しつつも、速めのフレーズを織り交ぜた演奏で、各マウスピースの音色の特徴も掴みやすいのではないだろうか。
本誌内容もご確認いただきつつ、試奏音源をお愉しみいただきたい。

 

Metal HL 2018

(写真1)Metal HL 2018 Soprano 内部はこのようにハイバッフルで、放射型のバレット形状仕様だ
(写真1)Metal HL 2018 Soprano 内部はこのようにハイバッフルで、放射型のバレット形状仕様だ
Metal HL 2018を試奏しての感想をお願いいたします。
つづらの
テナー、アルトともに音色も吹奏感もとても良いですね。特にソプラノはかなりハイバッフルなので(写真1)、はっきりとキャラクターが出ています。ケニー・Gさんのような派手でバキバキの感じで吹きたい人にこのマウスピースはとても良いと思います。同じようなハイバッフルであるテナーは、いますぐ使いたいぐらいしっとりとした音も出るし、メタル特有のスピード感も併せ持っています。
僕はいまソプラノ以外、エースのマウスピースはすべてGottsuのSepia Tone VI Customですが、テナーは、いま吹いたMetal HLをメインにしようかなというぐらい気に入りました。
(写真2)Metal HL 2018 Alto
(写真2)Metal HL 2018 Alto

(写真3)Metal HL 2018 Tenor

Sepia Tone VI Custom

Sepia Tone VI Customを試奏して、どんなジャンル、またどんな人にオススメですか?
つづらの
よくジャズとかクラシック、スタジオワークなど、どのジャンルにオススメですかという答えを求められることがありますが、僕はちょっと考えが違っていて、良いマウスピースを一つ持っていれば、どんなジャンルであろうがいけると思うんです。もちろん練習は必要ですが、サブトーンも吹けるし、フラジオも鳴る。最も重要なのは下から上まで同じ音の太さで鳴らしやすいのが良いマウスピースの条件だと考えています。Gottsuマウスピースは、どのモデルもそれが適っている。音の太さが均一でムラがないということは、音色もピッチもタンギングも音のつながりもすべてやりやすいんです。これは、同じフレーズでも少ない練習で上手くいくというように、結果的に練習時間にも反映されます。
 
そういったことから、Sepia Tone VI Customは、初心者にもとても良いと思います。マウスピースの良し悪しによって上達の進度にも関わる。良いマウスピースで吹くということはそれぐらい大事です!
ちなみに、僕は毎年7月に東東京佼成ウインドオーケストラとコンサートで共演していて、そのとき使っているマウスピースがSepia Tone VI Customですが、アドリブソロのある曲はもちろん、メンバーの中に入って一緒に吹くアンサンブルでも、すごくハモっています。ソリスティックなシーンはもちろん、どんなジャンルにもマッチするオールマイティなマウスピースです。

試奏動画

●ソプラノ:Metal HL 2018

●テナー: Metal HL 2018/Sepia Tone VI Custom

●アルト:Metal HL 2018、Sepia Tone VI Custom

●バリトン:Sepia Tone VI Custom

 

<試奏時セッティング>

つづらの
Sepia Tone VI Custom Tenorの試奏には、つづらの氏愛用のユリウス・カイルヴェルト MKXのサックス本体と、リードにはダダリオのセレクトジャズ3Hを使用。
●Metal HL 2018 ソプラノ試奏時
サックス本体:ユリウス・カイルヴェルト SX90 Vintage
リード:バンドーレン トラディショナル 3½

●Metal HL 2018 アルト試奏時
サックス本体:ユリウス・カイルヴェルト SX90 Vintage
リード:バンドーレン JAVA ファイルドレッドカット 2 ½

●Metal HL 2018 テナー試奏時
サックス本体:セルマー マークVI
リード:ダダリオSELECT JAZZ 2 H

●Sepia Tone VI Custom アルト試奏時
サックス本体:セルマー マークVI
リード:バンドーレン JAVA ファイルドレッドカット 2 ½

●Sepia Tone VI Custom テナー試奏時
サックス本体:セルマー マークVI
リード:ダダリオSELECT JAZZ 2 H

●Sepia Tone VI Custom バリトン試奏時
サックス本体:セルマー マークVI
リード:ダダリオSELECT JAZZ 2 H

 

つづらのあつし
右から、つづらのあつしさん(サックスプレイヤー)、後藤雅彦さん(ゴッツ製作者)

 

全編はTHE SAX vol.98にてお楽しみください。

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