サックス記事

第4回「倍音練習に挑戦」前編

THE SAX vol.38

1840年代に誕生した比較的新しい楽器、サクソフォーン。ゆえに、プレイヤーは自分の心にある音楽をより正確に表現すべくいろいろな奏法─現代奏法─を生み出している。そして同時に、そんな多くの可能性を秘めたサクソフォーンのために、新しい奏法を用いた曲を書く作曲家も増えている。
このコーナーでは、そんな現代で自由自在にサクソフォンの演奏を楽しむために身に付けておきたい最先端の奏法、いわゆる“現代奏法”を、その道の第一人者である大石将紀が伝授する。
今回は、様々な奏法に通じる基礎、「倍音練習」について解説。具体的な奏法ではないが、今後習得したい「技」を確実にモノにするために、ここで取り組んでおきたい内容だ。

 

第4回 「倍音練習」に挑戦

【倍音練習とは何ぞや?】

今回は具体的な現代奏法ではなく、現代奏法の基本練習、「倍音練習」に挑戦してみましょう。倍音練習はフラジオ(高音)奏法や重音奏法、グリッサンドなどの習得に効果テキメン!の練習方法です。
この練習で舌のポジション、形の変化、息の方向やツボのねらい方などを臨機応変に変えられるようにすると、基本の奏法での音程の矯正、音色の変化にも応用できます。なかなかの地味練! かつコツをつかむまでは根気のいる練習ですが、今後伝授する奏法の習得にかなり関わってきますのでぜひ挑戦してみてください。

アプローチしやすくなる現代奏法とは?

フラジオ(高音)奏法

重音奏法

ポルタメント、ピッチベンド、グリッサンド

倍音奏法

 


● 次のページに続く
・いざ、実践:倍音練習
・其の1 第3倍音の練習
・其の2 第2倍音の練習
・其の3 第4倍音の練習
・其の4 第5、第6倍音の練習
・其の5 仕上げ

 

 

プロフィール
大石将紀
(おおいしまさのり)

1999年東京芸術大学卒業。2001年同大学院修士課程修了。同年9月渡仏し、パリ国立高等音楽院に入学。在学中はフランス国内における数々のコンクールで入賞。04年アムステルダム音楽院に短期留学。同年6月にパリ国立高等音楽院サクソフォン科、室内楽科を、06年には即興演奏科をすべて最優秀の成績で卒業。さらに05年よりパリ国立高等音楽院第3課程室内楽科(サクソフォン四重奏)に進み07年6月に修了。在仏中はソリストとして、またサクソフォン四重奏「OSMOSE」のメンバーとしてクラシックはもとより、現代音楽、若手作曲家の作品発表を精力的に行なっており、これまでにイギリス、スイス、フランスなどのヨーロッパ諸国を始め、ナイジェリア、ニジェール、中国等で演奏活動を展開している。また、舞踏家の保坂一平とも共演を重ねる。2008年3月に日本に帰国し、東京オペラシティ財団主催「B→C100」に出演後、国内での活動を本格化。現在、東邦音楽大学、同大学院非常勤講師として後進の指導にもあたっている。サクソフォンをC.ドゥラングル、須川展也、平野公崇、彦坂眞一郎、冨岡和男、A.ボーンカンプの各氏に、室内楽をL.ハダディー、中村圴一の各氏、また即興演奏をA.サブレ、A.マルケアスの各氏に師事。

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