トランペット記事 オッタビアーノ・クリストーフォリが斬る ベストブラスの新ピッコロ“アルテミス”
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Piccolo Trumpet “ARTEMIS”×Ottaviano Cristofoli

オッタビアーノ・クリストーフォリが斬る ベストブラスの新ピッコロ“アルテミス”

GEAR

ベストブラス創立25周年を記念して登場したピッコロトランペット。本誌前号でも紹介した注目の新モデルの試奏に臨んでくれたのは、侍ブラスや日本フィルハーモニー交響楽団 ソロトランペット奏者として名を馳せるオッタビアーノ・クリストーフォリ氏。ベストブラス社長 濵永康太氏を交えたインタビューは、プレイヤーとメーカーの視点が交差する有意義な時間であった。その一端を本記事でお届けしよう。

BEST BRASS Piccolo Trumpet “ARTEMIS”
スタンダードタイプ ¥990,000(税込) ※写真右
ストレートタイプ “SHスペシャル2025 ¥1,320,000(税込) ※写真左

新たなピッコロの未来

K
実際のところ、3本ピストンの有用性はどの程度だと考えますか?
O
3本ピストンでも4本ピストンの90%以上をカバーできると思う。いやもっと、95%以上じゃないかな? だってこのピッコロはF(ファ)まで出せるわけだから。実際、ヤマハの3本ピストンを使っていたときもどの曲にも全部対応できていたし、4本のロータリーピッコロは家に置いて一度も使わなかったです。
K
でもファは欲しい?
O
ファは出てくる曲があるから欲しいね。でもピッコロだから、ファ、ミ、レとか下の音は出なくてもいい。ほとんど使わないからね。だから私もヤマハの3本ピストンのロータリーは取って軽くしてもらっていました。4本ピストンは重いし、全体的には3本ピストンのほうが使いやすいよね。
―
逆に、3本ピストンより4本ピストンのほうが便利な面はどこでしょう?
O
トリルぐらいじゃないかな? 3本ピストンだと、例えばトリルの「ドレドレドレ」が「ドレミレドレミレ」みたいになりやすくてコントロールが難しいけど、4本ピストンは楽に出せる。だから、オーケストラでは4本ピストンが好まれるのはあると思う。でもこのピッコロは3本ピストンだけどトリルが出しやすいよ。普通はこうはならない。
K
うちはツボがはっきりしているので、比較的トリルも出しやすいっていうのは利点かもしれませんね。
―
このスタンダードタイプのモデルが向いているジャンルは?
O
これはなんでもいける楽器。音大生でもプロ奏者でも、コンクールやオーディション、ソロからオーケストラまでこの1本で十分対応できると思います。
―
ストレートタイプの「SHスペシャル2025」はいかがですか?
O
これもすごく面白いと思う。芯があって、パワーのある音が出せる。ただストレートタイプは使うシーンが限られるから、どちらかというとソロ向きの楽器だと思う。たぶんこの形のピッコロが欲しい人は、“特別な曲”を吹きたい人じゃないですか? 例えば、J.S.バッハの『ブランデンブルク協奏曲』やラヴェルの『ボレロ』のような曲をこういう楽器で吹きたい人。ミヒャエル・ハイドンやテレマンの曲も合うかもしれない。実は『ブランデンブルク協奏曲』をC管ピッコロで吹きたい人は多いんです。キーがFだからC管がピッタリ合うし、発音の明るさも曲調に合う。でも今、ストレートタイプのC管ピッコロを作ってるメーカーはないよね。だからこのタイプで、C管を作ったら売れると思います。ヨーロッパでも、ストレートタイプのC管ピッコロは、中古で出したらすぐ売れてしまうくらい探してる人が多いから。私はストレートタイプより、スタンダードタイプのモデルのほうが好みでしたが、C管が出たらこれも使いたい(笑)。
―
今回、オッタビアーノさんに試奏していただきましたが、濵永さんはいかがでしたか?
K
プロフェッショナルな意見が聞けてとても楽しかったですし、実際にピッコロは「3本ピストンで十分」という声からこのモデルの開発が始まっていて、今回のオッタビアーノさんのお話からも、その狙いは外れていなかったと感じました。
ピッコロトランペットといえば、セルマーにはじまり、シルキーが長年その地位を築いてきました。ですがこれからは、「ピッコロトランペットといえばベストブラス」 ─ そう言っていただけるような、強いインパクトを持つ一本が完成したと思っています。なかなか我々の浜松の工房まで足を運ぶのは大変だと思うので、こうやって記事を読んで興味を持ってもらえたら一番嬉しいです。
―
ありがとうございました。
 

【問合せ】 株式会社ベストブラス
静岡県浜松市中央区西町314番地 TEL: 053-401-5256 Mail: [email protected]  www.bestbrass.jp


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