帝王の“声”を支えた機材たち
次にスポットを当てるのは、マイルスが頼れる武器として愛用した楽器群について。レクチャーしてくれるのは日本最大級の中古・ヴィンテージ管楽器の専門店として名高い「大久保管楽器」の店長である水本真聡さんだ!
(文:水本真聡)
マイルス・デイヴィスのトランペットと周辺機器
ジャズの帝王、Miles Davisの「声」を物理的に支えた機材。トランペット、マウスピース、ミュート、そして電化期のマイク・システム。それらは単なる道具ではなく、時代ごとのマイルスの音楽思想を具体化する装置でした。

1950年製 Martin「Committee Deluxe」♯3
各管接合部、バルブ・ケーシングおよび上下キャップにニッケルシルバーを採用。ベルフレアには精緻な彫刻が施される。1950年代にマイルスが使用した個体は、ボディ全体に彫刻が及ぶ総彫刻仕様で、ゴールドプレート仕上げであったと伝えられる

1990年製 Holton製 Martin「Committee」T3460BL(彫刻模様入り)
ミディアムラージ・ボア、ブラックラッカー仕上げ。マイルスを象徴する一連のカラーラッカー仕様は、ワーリッツァー、ルブランUSAと経営母体を変えながら継承されたが、2007年ブランドはその名とともに姿を消した
















