クラリネット記事
The Clarinet vol.68 Zoom in 2

八巻志帆 Shiho Yamaki

9月7日に3枚目となるアルバムをリリースした、バスクラリネット奏者の八巻志帆さんが久々に登場。アルバムのことはもちろん、今後の活動なども聞きました。その一部を紹介します。

八巻志帆

 

─収録曲はすべてオリジナルですよね。曲づくりはどのように行なっていますか?

八巻:普段生活していてひらめく感じです。でも、たぶん自分の中ではそのひらめきがずっと生まれていて、何か思考のきっかけになるものや、外に出てくる瞬間があるんだと思います。それはワンフレーズだったり、1つのコードだったり、単語だったり、と様々です。忘れたくないと思ったものだけモチーフとしてノートに書いています。その瞬間に曲にできるものもあれば、少しあたためておいてタイミングを合わせて作ったりしています。

─アルバムの聴きどころを教えてください。

八巻:ジャズの録音に多いスタジオなど残響がないところで録るようなものとは違って、演奏者全員が同じ空間の中で、響きそのものを楽しめる場所で録音しています。これはバスクラリネットのアルバムではなく、いま私がバスクラリネットでできる室内楽のかたちを出したかったので、バスクラの音ばかり追うのではなく、それ以外の空気感とか、間とか、1つの作品として聞いてもらえたらなと思います。 また、このアルバムをきっかけにして、もっと世界のいろんな音楽を聴く人が増えればいいなと思っています。 これまでのアルバムでは録音したあとに、もっとこうすればよかったという想いがあったのですが、この3rdアルバムは作品として音質も素晴らしいものに仕上がっていますので、より多くの方に聴いていただきたいですね。

インタビューはまだまだ続きます。The Clarinet vol.68をチェックしてください!

 

 

HAZAMA, 八巻志帆

HAZAMA -Sway in Silence-

2014年12月7日発売
【ALCD-3114】 ¥2,800(税抜) コジマ録音
[演奏]八巻志帆(Bass-Cl)、林正樹(Pf)、萬恭隆(Bass)、則武諒(Ds)
[曲目]flutter、Dolphins、Quelle、断片、inwardly、“Waltz”einerkleinenKatze、Calendula、overflow、melancolie manege、REW.、Sway in the air、and humid…

 

 

八巻 志帆 Shiho Yamaki 
宮城県仙台市出身。相愛大学音楽学部音楽学科にバスクラリネット専攻の一期生として入学。在学中より、初演演奏やリサイタル開催など積極的に演奏活動を行なう。2009年初夏に1stソロアルバム『Bassclarinet Recital』をコジマ録音よりリリースし、発売記念リサイタルを行なう。バスクラリネットを副島謙二、藤井一男、福井聡の各氏に、クラリネットを藤井一男、福井聡、金井信之の各氏に、2013年よりジャズを鈴木孝紀氏に師事。また、故浜中浩一、ヤン・ギュンス、サウロ・ベルティの各氏のマスタークラスを受講。2014年3月、代表を務めるMilfy Clarinet Ensembleで参加したクラリネット協会アンサンブルコンクール(於:パルテノン多摩)で2位を受賞。2014年12月、2ndソロアルバム『My Sweet Hometown』を発売し、3都市での発売記念イベントを成功させる。ジャンルに捉われないソロバスクラリネットの世界の確立を目標に、作編曲・オリジナル作品の研究のほか、様々なジャンルのアーティストと共演を重ねている。

 


八巻志帆

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