THE FLUTEオンライン記事:THE FLUTE 163号 Cover Story|マイケル・コックス
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ランパル、ゴールウェイ、ダイヤモンド…!? 今につながる数々の出会い

THE FLUTE 163号 Cover Story

18年前となる2000年、THE FLUTE本誌46号に登場していたマイケル・コックスさん。当時から既に現在と同じBBC交響楽団の首席奏者を務めていたのだが、今回の本誌インタビューではあまり詳しく触れていない幼少期の音楽体験や、フルートを学ぶために単身ロンドンに渡った時のことを語っている。そんな当時のインタビューの一部を、ここで紹介する。
(インタビュア:小野寺以子〈2000年6月当時〉)

――
フルートを始めたきっかけはなんでしょう?
コックス(以下C)
私はアフリカのジンバブエ育ちなんです。子どもの頃は踊ることが大好きで、ダンサーになるのが夢でした。そしたら父親が反対しましてね。それなら音楽をやろうと、リコーダーを習い始めました。先生は好きだったのですが、なぜかあまりリコーダーに興味が持てなくて、10歳半のときフルートに転向したのです。そのときのフルートの先生はエズメ・ヴェンダーという女性で、彼女はすごい人でした! とても小柄で痩せていて、とにかく朝から晩までよく働く。朝は軍楽隊で演奏し、その後すべての楽器のチェックをするのです。彼女はすべての楽器を演奏できましたから。
――
えっ!それは本当にすごいですね!
C
さらにすごいのは、彼女は肺が片方しかなく、しかも心臓にはペースメーカーを入れていたんですよ!本当にとてつもない人で、私にとって忘れられない先生です。その後15歳の時に、英国王立音楽院に入学するため、家族と離れて一人でロンドンへ渡りました。とてもエキサイティングでしたね。
――
ロンドンではどなたに師事しましたか?
C
王立音楽院で、グレアム・メイガー氏に習いました。その頃私はあまり基礎がしっかりできておらず、彼からは多くの基礎的なテクニックを学びました。その後、セバスチャン・ベル氏、プライベートでスーザン・ミラン氏とピーター・ロイド氏に習いました。それに70年代のランパル氏の演奏にもとても影響を受けたと思います。

マイケル・コックス

 

――
BBC交響楽団での活動について教えてください。年間どのくらいの演奏会がありますか?
C
40回ほどです。その他現代曲やいろいろな種類の音楽のレコーディングがあります。これはとても興味深いことです。新曲なども取り上げますから、後にどこかのオーケストラが演奏するときの資料になるでしょう。 ところで、この楽団の客演指揮者はだれだかご存じですか?
――
どなたですか?
C
ジェームズ・ゴールウェイ氏です! 彼は本当に素晴らしい人で、いつも私によくしてくれます。ある時のレコーディングで、彼がファースト、私がセカンドを吹いたことがありました。その時ジミーは自分のゴールドフルートの中の1本を私に貸してくれましてね。それにはたくさんのダイヤモンドがちりばめてありました! 本当にすばらしいフルートで感動し、彼にそう伝えましたが、買うには高すぎました(笑)。

マイケル・コックス

※写真は163号取材時のものです

その後、さまざまな経緯の後に、現在使っている楽器との素晴らしい出会いを果たしたコックスさん。それに関するエピソードを、本誌163号にて詳細に語ってくれています。ぜひ、そちらの記事もお見逃しなく!

 

プロフィール
Michael Cox
英国生まれ、幼年期をジンバブエで過ごす。ジンバブエ音楽大学、英国王立音楽院で学ぶ。ロンドン交響楽団、ロンドン・モーツァルトプレイヤーズやブリテン・シンフォニカの首席奏者を歴任し、現在はBBC交響楽団、アカデミー室内管弦楽団、ロンドン・シンフォニエッタの首席フルート奏者として活躍している。英国王立音楽院の教授でもあり、後進の指導にも力を注ぐ。様々なオーケストラや室内楽団、多様な音楽ジャンルに携わり、世界中で活動している。


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