THE FLUTE 132号 Special Contents-2

華麗なる映画音楽をフルートで

名作には名曲あり─
『私のお気に入り』『ムーンライト・セレナーデ』『エデンの東』『魅惑のワルツ』
─いずれも今に残る名曲は、すべて映画のために作られた作品。
しかし映画の引き立て役である音楽は、映画から独り立ちして、人々の心に感動を与えてくれます。
かつて無声映画に始まり、音楽家たちの生演奏がつき、そして音楽の一つのジャンルに確立するまでになった映画音楽。生演奏の時代は音楽家たちがスクリーンと楽譜を交互に見ながら演奏し、映画を引き立てていました。
そして現在─作曲家たちが、音楽で映像に命を吹き込んでいく。その映画を見た人々が自分の人生に重ね合わせていく……だからこそ人々は映画音楽に魅せられていくのでしょう。
今回の特集を足がかりにして、今も色あせない映画音楽をもっと身近なものにしてほしい。

 

そもそも映画とはいつから始まった文化なのだろうか? そして映画に音楽が付けられるようになったのはいつなのだろうか?
ここでは映画ライターとして活躍している望月ふみさんが映画の歴史を解説してくれる。

映画の始まりって?
草創期の映画ってどんなもの?
無声映画に音楽が入ったのはいつ頃?
邦画の始まりはどんな映画?
各年代の代表的な映画とその内容

画像:Wikipediaより

望月ふみ│70年代生まれのライター。映画を中心にテレビや舞台関係の取材記事やコラムなどを執筆。映画雑誌「シネマスクエア」、「月刊Audition」、WEB「クランクイン!」(Yahoo!ニュースへ配信)、「ぴあ映画生活」など、紙・WEBを問わずに活動中。好きな映画ベスト3は『アマデウス』、『ディア・ハンター』、『ハリーとトント』。いずれも音楽も秀逸な作品です。

 

©Global Screen GmbH / Stefan Falke

最新の映画情報を映画ライターの望月ふみさんが解説!
『ルートヴィヒ』
『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』
『黒執事』

 

映画評論家としてエッセイの出版や、予告編製作、映像・舞台演出家など多岐にわたって活躍している木村奈保子氏。
近年はジャズバンドを結成し、映画音楽を扱ったライブを行なっている。 フルート奏者をはじめ、管楽器奏者に人気のある耐久性や保護性に定評のある楽器ケース「NAHOK」も彼女がデザインした作品だ。
今回はあらゆる角度から映画と関わりを持つ彼女が、映画に密接な音楽に ついて執筆してくれた。映画音楽を吹くにあたって知っておくべきこととは?



木村奈保子│映画評論家、映像&舞台演出家、作家、NAHOKデザイナー、局アナ、映画番組制作ディレクター、テレビのゴールデンタイム映画解説者として活躍。クラシック&ジャズの映画音楽楽団プロデュース公演を多数制作出演。
また管楽器ケースバッグのNAHOKデザイン開発ヒットにより、欧米へと展開している。

 

雨に唄えば(4Fl)

1952年公開された同名のアメリカのミュージカル映画の主題歌です。サイレント映画からトーキー映画への移り変わりを描いた映画で、ミュージカル映画の傑作として知られています。土砂降りの雨が降る中で踊りながら歌われるこの曲は、名シーンとして語り継がれています。

 

いのちの記憶(Fl&Pf)

2013年11月に公開されたスタジオジブリ映画「かぐや姫の物語」。だれもが知る「竹取物語」の心を描き、早くも大ヒットとなっています。その主題歌である「いのちの記憶」はシンガーソングライターの二階堂和美の作品。僧侶でもある彼女の優しさと力強さを兼ね合わせた曲です。

 

ニュー・シネマ・パラダイス(2Fl パート譜)

映画史に残る最高の名作「ニュー・シネマ・パラダイス」。子どものころの自分に重ね合わせて涙した人も多いのでは? その主題歌であるこの曲は美しさ、壮大さから様々な楽器のためにアレンジされて愛されています。このアレンジのスコアはアルソオンラインで好評発売中です。

 



フルート奏者カバーストーリー