THE FLUTE 140号 Special Contents

エンタメミュージック〜オペラ編〜

見モノ、聴きモノ!劇場に行こう2015年オペラ公演

見モノ、聴きモノ! 劇場に行こう 2015年オペラ公演

オペラの魅力や楽しさは、やっぱり劇場に足を運んでこそ味わえるもの。2015年に国内で予定されている公演の一部を、ご紹介します。ぜひ一度、オペラを堪能しに出かけてみては?

協力:新国立劇場、CBCテレビ、公益財団法人びわ湖ホール事業部、NPO法人ひだ文化村
※チケット料金等詳細は、各HPをご参照ください

さまよえるオランダ人

リヒャルト・ワーグナー 作曲


全3幕〈ドイツ語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]1/18(日)14:00 、1/21(水)14:00、1/25(日)14:00、 1/28(水)19:00、1/31(土)14:00
[会場]新国立劇場(東京)
http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150118_003714.html

オランダ人船長が神を罵った罰で永遠に海をさまよい続けるという近代イギリスの伝承をもとに、ワーグナー自身が遭難しかかった体験を重ね合わせて書かれた、初期のオペラ。永遠に海をさまよう呪われたオランダ人船長を、乙女ゼンタの愛が救う物語で、この「愛と自己犠牲による救済」は本作以降、ワーグナー作品に共通するテーマとなっている。 出演はトーマス・ヨハネス・マイヤー、リカルダ・メルベートと、バイロイト音楽祭でも活躍するベテランを主役2役に配したほか、難役エリックにダニエル・キルヒ、ダーラントにラファウ・シヴェク。指揮は飯守泰次郎オペラ新芸術監督が務める。

オペラ さまよえるオランダ人

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

こうもり

ヨハン・シュトラウスII世 作曲


全3幕〈ドイツ語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]1/29(木)19:00、2/1(日)14:00、2/4(水)14:00、2/6(金)19:00、2/8(日)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150129_003713.html

ワルツ王のシュトラウスII世が手がけたオペレッタの最高傑作。演出は、ウィーン宮廷歌手の称号を持つ名テノール、ハインツ・ツェドニク。ウィーンの気質を熟知し、作品を深く理解している演出家によるプロダクションだ。
キャストは、アイゼンシュタイン役にアドリアン・エレート。2011年の新国立劇場公演でも同役を演じたほか、このシーズン(2014/2015)の『ドン・ジョヴァンニ』でもタイトルロールで出演。他の役にも、ウィーン国立歌劇場やウィーン・フォルクスオーパーなどで活躍する、文字通りウィーンを知り尽くした歌手陣が揃う。

オペラ こうもり

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

天生AMO(初演)

原作・脚本・演出:荒井間佐登/作曲:伊藤康英


[公演日程]2/13(金)18:30、2/15(日)15:00
[会場]飛騨市文化交流センター スピリットガーデンホール(岐阜)http://www.kouryu-c.com/

秋祭りを控えた天生のふもとの村。祭りの準備に忙しい村人たち、でも今年はいつもと何か違う様子を感じている。そこへ彫り仏師の鳥比古が現れ、夢に見た不思議な話をする。それを聞いていた見知らぬ僧が、昔の出来事を思い出し、諭すかのように話し出す。ある日、仏を彫ろうと鳥比古は仕事に向かうが思うように鑿が進まない。やがてそこへ一人の女性が現れる。その人こそが、夢枕に見た女性、野花美である。二人は運命の出逢いを感じ、その使命を探るため天生の山へ向かう。桂門の神々に諭され、かつらとおひょうの双樹に出会い、思わぬ村の危機を告げられる。そこで二人の取った行動は…、破戒神が告げる掟とは……、村人の結の力は……。
泉鏡花の小説「高野聖」や東山魁夷画伯の「山雲」にも登場する天生峠を舞台にした、悠久の愛と浪漫のオペラ。

オペラ 天生AMO

オテロ

ジュゼッペ・ヴェルディ 作曲


全4幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
[公演日程・会場]
3/7(土)、8(日)14:00  滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール(滋賀)http://www.biwako-hall.or.jp/2014/09/9831/
3/14(土)13:00  iichiko総合文化センター (大分)http://www.emo.or.jp/notice/20150314otello/
3/21(土)、22(日)14:00  神奈川県民ホール(神奈川)http://www.kanagawa-kenminhall.com/detail?id=33035

ヴェルディ晩年の傑作である歌劇「オテロ」を、新演出にて上演。シェイクスピアの名作「オセロ」を原作とし、ヴェルディが円熟した手腕を駆使してオペラ化した、イタリア・オペラ悲劇の頂点に君臨する作品。世界の歌劇場で活躍するアントネッロ・パロンビのほか、日本を代表する歌手が出演する。指揮は沼尻竜典、演出は粟国淳。

オペラ オテロ

マノン・レスコー

ジャコモ・プッチーニ 作曲


全4幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]3/9(月)19:00、3/12(木)19:00、3/15(日)14:00、3/18(水)14:00、3/21(土・祝)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150309_003712.html

2011年3月、東日本大震災のため公演中止を余儀なくされた「マノン・レスコー」が復活!「マノン・レスコー」は、アベ・プレヴォーの人気小説に基づいた、プッチーニ3作目にして出世作となったオペラ。時は18世紀、フランスとアメリカを舞台に、自由奔放に生きる美少女マノンと彼女に純愛を捧げる騎士デ・グリューの転落の物語を、プッチーニの甘く残酷なまでに美しい音楽が奏でる。白を基調とした装置に、伝統的なロココ風の衣裳による美しいプロダクションは、ベルリン・ドイツ・オペラなどで好評を博している。

オペラ マノン・レスコー

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

運命の力

ジャコモ・プッチーニ 作曲


全4幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]4/2(木)18:30、4/5(日)14:00、4/8(水)18:30、4/11(土)14:00、4/14(火)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150402_003711.html

スペインの侯爵令嬢レオノーラ、インカの王族の末裔ドン・アルヴァーロ、レオノーラの兄ドン・カルロ。彼らの非情な運命と血塗られた結末を描いたヴェルディ中期の傑作。スペイン出身のエミリオ・サージの演出は、時代設定を20世紀に移し、プレツィオジッラやフラ・メリトーネなど喜劇的な要素の人物像も克明に打ち出すことで、本筋の暗さとの対比をつけている。
欧州各地で活躍する歌手たち、イアーノ・タマー、ゾラン・トドロヴィッチ、マルコ・ディ・フェリーチェが出演。指揮は、ホセ・ルイス・ゴメスが登場する。

オペラ 運命の力

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

椿姫

ジュゼッペ・ヴェルディ 作曲


全3幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]5/10(日)14:00、5/13(水)14:00、5/16(土)14:00、5/19(火)19:00、5/23(土)14:00、5/26(火)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150510_003710.html

スペインの侯爵令嬢レオノーラ、インカの王族の末裔ドン・アルヴァーロ、レオノーラの兄ドン・カルロ。彼らの非情な運命と血塗られた結末を描いたヴェルディ中期の傑作。スペイン出身のエミリオ・サージの演出は、時代設定を20世紀に移し、プレツィオジッラやフラ・メリトーネなど喜劇的な要素の人物像も克明に打ち出すことで、本筋の暗さとの対比をつけている。
欧州各地で活躍する歌手たち、イアーノ・タマー、ゾラン・トドロヴィッチ、マルコ・ディ・フェリーチェが出演。指揮は、ホセ・ルイス・ゴメスが登場する。

オペラ 椿姫

ばらの騎士

リヒャルト・シュトラウス 作曲


全3幕〈ドイツ語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]5/24(日)14:00、5/27(水)18:00、5/30(土)14:00、6/2(火)14:00、6/4(木)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150524_003709.html

ウィーン上流社会を舞台に、過ぎゆく時への思いや若い新しい愛を、優美かつ豊麗な音楽で描いた傑作。細やかな人物描写に優れたジョナサン・ミラーの演出は、時代を18世紀から世界初演の1年後の1912年に移し、当時の聴衆が感じていた「時代の移ろい」をも作品から引き出している。
元帥夫人役はR.シュトラウスでは定評のあるアンネ・シュヴァーネヴィルムス。オックス男爵役は、ライプツィヒ歌劇場でも同役を歌っているユルゲン・リン。指揮は、エッセン歌劇場音楽監督を昨年まで16年間つとめたシュテファン・ショルテス。彼の功績により、エッセン歌劇場は、ドイツのオペラ専門誌『Opernwelt』で2007/08シーズンの「最優秀歌劇場」に選ばれている。

オペラ ばらの騎士

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

セビリアの理髪師

ジョアキーノ・ロッシーニ 作曲


全2幕〈イタリア語上演/日本語字幕付〉
[公演日程]6/13(土)17:00
[会場]愛知県芸術劇場(愛知)http://hicbc.com/event/nimf/38th/20150613/

名古屋国際音楽祭での、ハンガリー国立歌劇場の来日公演。マーラー、クレンペラー等、巨匠指揮者たちの薫陶を受けて130年以上の歴史を重ね、王妃エリーザベトも愛した名門歌劇場であるハンガリー国立歌劇場。プッチーニやバルトークが自身の名作を指揮し、またマルトン、トコディ、アンドレア・ロストなどが才能を開花させてきた実績は、今も輝き続けている。ロジーナ役に人気のD.バルチェローナを配し、過去9度の来日公演で定評ある粒ぞろいの歌手陣が出演。ハイレベルのオーケストラによるロッシーニの人気作品は、オペラ・ファンを魅了する舞台となるだろう。

オペラ セビリアの理髪師

沈黙

松村禎三 作曲


全2幕〈日本語上演/字幕付〉
[公演日程]6/27(土)14:00、6/28(日)14:00、6/29(月)14:00
[会場]新国立劇場(東京)http://www.nntt.jac.go.jp/opera/performance/150627_003708.html

20世紀を代表する日本人作曲家のひとり、松村禎三(1929-2007)唯一のオペラ作品。神の存在と信仰の意義を問う遠藤周作の不朽の名作をもとに、松村が自ら台本を執筆、13年という歳月をかけてオペラ化した力作だ。1993年に世界初演、日本オペラ界における新たな傑作の誕生と大きな話題を呼んだ。宮田慶子演劇芸術監督による演出は、傾いた十字架を乗せた廻り舞台と、照明を効果的に使った装置に特徴がある。
指揮は2012年に続き下野竜也が再登場。また、日本のオペラ界の中枢を担うキャストも揃う。

オペラ 沈黙

撮影:三枝近志/提供:新国立劇場

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