Pop Musicシーンとアーティスト

日本において最もメジャーな音楽ジャンル「ポップス(POPS)」。サックスにとっても無視できない重要なジャンルのひとつだ。

ポップスというと若者文化の中心と捉えられがちだが、本来は若者に限らず、広く普及している大衆音楽を指して“ポピュラーミュジック=Pop Music”と呼ぶ。現在、日本のお茶の間をにぎわす音楽のほとんどが、この音楽に分類されると考えていいだろう。最も身近で広範囲なジャンルであるだけに、明確な線引きが共通の認識として存在するわけではない。広い意味ではクラシックや伝統音楽などを除いた大衆音楽全般を指し、限定的に用いる場合はそれに加えてジャズやロックなどを除いた音楽を指す。日本のポピュラー音楽については、1988年にFMラジオ局のJ-WAVEが「J-POP」と名付け、今日では演歌等を除く日本の大衆音楽を指す用語として広く普及している。

それでは日本の「ポップス」において、サックスはどのような役割を担ってきたのだろうか? ポップス=広い意味での大衆音楽という視点でいえば、美空ひばりに代表されるように、日本の演歌や歌謡曲にもサックスは多く使われている。また、80年代以降のいわゆるJ-POPでは、曲の間奏にサックスソロを演奏するというスタイルが頻繁に見られるようになる。このようにサックスは歌を陰で支える存在であり、また楽曲にメリハリを与えるエッセンスとして使われてきたのだといえよう。

 

 

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サックス