サックス記事 Bob Mintzer公開レッスン

Bob Mintzer公開レッスン

当日は聴講者からの質疑応答の時間もあり、熱心な問いに対してミンツァー氏が丁寧に応えていた。その中の一部を紹介してみよう。

Q どうやったら良い音が出るようになるか?

A 音はできるだけ丸くしないといけない。
トーンを良くするためにはコードのアルペジオをゆっくりレガートで吹くと良い。



Q 演奏で人を感動させるコツは?

A 長い年月練習すること。
ときに何かを犠牲にしても音楽のために全力を尽くすことが必要。

It's not magic!(魔法じゃない)偉大なプレイヤーはみな長年努力している。


Q アドリブ時は何を考えているか?

A Nothing!(何も考えていない)
練習では色々考えても本番では何も考えない。コードも意識しない。
これは練習を重ね、色々な曲・ソロを研究するとできるようになっていく。
私たちは歯を磨くときに、上・下・左・右…と意識することなく磨くものだ。
それと同じようにアドリブしている。


このクリニックでミンツァー氏は、練習すること、そして先人の演奏から学ぶことを何度も強調していた。
上達に近道はないということを再確認し、聴講者の練習へのモチベーションは確実に上がったようだ。


今回は音響の良い石森管楽器の地下ホールでの開催とあって、普段はマイクを通してしか聴くことのできないミンツァー氏の生音を聴くことができたこと、またヴィブラート練習法の紹介時にバッハ(チェロ組曲 第1番より「クーラント」冒頭)が聴けたことも貴重な体験だった。

 

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