サックス記事
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マーク・ターナー アートにも造詣が深いスタイリッシュなNo.1テナー

THE SAX vol.106

暑い夏が訪れ、東京、日本はオリンピック開催で賑わっているなか、この記事を書かせていただいています。日本の皆さんはどうお過ごしでしょうか。アスリートたちに負けず、未だなお猛威を振るっているコロナ禍を乗り越え、健康でゴールドメダルをゲットできるように頑張っていきましょう。
さて今号は前号のChris Potter氏に続き、ジャズやテナーサックス界だけでなく多くのファンやミュージシャンから絶大な支持を得る素晴らしいサックスプレイヤーのMark Tuner氏に登場していただきます。筆者が90年代にニューヨーク、マンハッタンに来て以来の仲で、個人的にも長い間お付き合いをさせていただいているマークに、お忙しいなかインタビューをさせていただきました。ニューヨークのFD Photo Studioからお伝えします。ちなみにマークと筆者はコロナのワクチン接種済みです。


Text/Photos by Yuki Tei (yukiteiphoto.com) IG: @yukiteiphoto and @yukiteimusic
Special Thanks to: Mark Turner and his family.

 

9歳でクラリネット、中学でサックスをはじめ、大学はアートを専攻

Yuki
こんにちは。今日はお忙しい中ありがとうございます。本当にお久しぶりですが、お元気そうですね。最後にお会いしたのはおそらくコロナ禍に入る数年前だったと思います。ニューヨークを離れ、今はLAとNYを行ったり来たりされているようですが、ご家族共々ご健康であれば幸いです。さて早速ですが未だにパンデミックの真っ最中ですが、どのように過ごしていましたか?
Mark
Yukiとこうして会うのは久しぶりだね。確かに90年代の頃は多くの演奏活動場所があったし、とても刺激的だった。本当にこのコロナが始まって以来、私たちの生活は変わりました。これによって今までの生活習慣がすべて変わったので大変でした。ここ最近ようやくコンサートを行なえるようになり、今後はヨーロッパなどのツアーのブッキングなども調整中です。あと今度ECMから発売される新しいレコーディング作品のマスタリング等もあるので、色々とプロジェクトや課題など日々淡々とこなしています。
Yuki
さてここからは時代をさかのぼり、Markの育った環境や音楽との出会いなどあまり知られていないお話からさせていただきます。
Mark
1965年にオハイオ州で生まれましたが、育ったのはカリフォルニアですね。父親は空軍に在籍しており、母親はソーシャルワーカーでした。それから5歳のときにLAに引っ越しました。最初に始めた楽器はクラリネット。9歳ぐらいに学校のバンドプログラムで。それから中学校に入ってからサックスを吹き始めました。特にこれといって音楽にすごく興味があったというわけではなく、もちろんサックスの演奏は好きでしたが、ごく普通に学生生活をしていましたし、マーチングバンドなどにも在籍していました。その当時はアーティストになりたかったので、どちらかというと絵を描いたりするほうに重点を置いていましたね。サックスは高校に入ったころから徐々に練習をもっとするようになり、少しずつレッスンを受け始めました。それから地元の州立大学に2年間在籍し、アートを専攻しました。このころからコルトレーンが大好きになり、色々とソロなどコピーするようになりました。そうすると、やはりもっとより良い環境で音楽を勉強したいという気持ちになり、どうしようか色々考えていました。ちょうど周りにバークリーに通っていた高校時代の友人や、テナープレイヤーのDonny McCaslinも当時同じカリフォルニア出身で知り合いだったので、じゃあバークリーに行こうと。そこまであまり深く考えてなかったかな(笑)。 1987年にボストンに引っ越ししました。それから数年間バークリーに通い卒業しました。当時知り合った多くの友人や仲間はとても素晴らしかった。Seamus BlakeやChris Cheekなども在籍したからとても刺激的だった。サックスを学んだのはJoe Viola、Bill Pierce、そしてGeorge Garzone。3人とも素晴らしい先生でした。

次ページにインタビュー続く
・指を切断するという大怪我から徐々にリハビリを重ねて完全復活!
・ギタリストやピアニストなど他の楽器奏者から影響を受けることが多い
・サックスをやっていなかったら、イラストレーターになりたかった


PROFILE
Mark Turner(マーク・ターナー)

1965年にオハイオ州に生まれ、4歳からカリフォルニアで暮らす。音楽と同様の情熱を美術にも注ぎ、当初はイラストレーターを目指していた。ロング・ビーチ大学で芸術を専攻した後に、バークリー音楽大学に入学し、同世代の若いミュージシャンと交流。その後、ニューヨークへ移りジョシュア・レッドマン(Ts)、カート・ローゼンウィンケル(Guit)、ジェフ・バラード(Ds)などとジャズクラブ「スモールズ」などでセッションを重ねていくうちに、本格的音楽活動を開始した。「コルトレーン以降、最も影響力のあるサックス・プレイヤー」という評価もある。最新作は2018年にECMからリリースしたイーサン・アイヴァーソン(Pf)とのデュオ作品「Temporary Kings」。

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