シエナ・クラッツQ&A クラリネット☕Cafe 〜上手くなるためのホッと一息〜

vol.30「足でリズムを……」「バスクラの練習」

リズムを足でとってしまう

いつも参考にさせてもらっています。僕はクラリネットを始めて1年経ちました。ようやく楽器にも慣れてきた感じがします。僕の今の悩みは足でリズムをとってしまうことです。この間初めて注意され気づいたのですが、特に難しいフレーズを吹いているときに足でリズムを取ってしまいます。シエナ・クラッツのみなさんはそんなクセはありませんか? あまり格好がよくないと言われたので何とか直したいです。
(栃木県・風飛さん)

風飛さんこんにちは、原山です。

足でリズムを取っているということは、4拍子を4分音符のリズムで動かして吹いているのですね。
実は、楽器奏者は正確に演奏するために、1拍よりもっと細かいリズムを感じて吹いていることが多いのです。

メトロノームを使って難しいところを練習する時に、今まで1拍でかけていたのでしたら、試しにテンポを落として8分音符でかけてみてください。音符や、休符の感じ方が少し違ってくると思います。

管楽器は息を入れてから音になるまでの立ち上がりが遅いので、特に休符は足を動かしていると、出るのが遅くなりがちです。特に速い曲では、8分休符など「ウン」ではなくて「ウ」(掛け声じゃありませんよ)と感じたほうが良いです。足を動かすと特にこれができないのです。その時、足を動かさないことに気を取られて身体が固くなってしまわないよう気をつけてください。足ではなく身体でリズムを感じるようにしてみてくださいね。

メトロノームで細かいリズムの練習を重ねていると、足を踏まなくても、だんだん身体の中に自分のリズムができてきます。そうしたら、他の人のリズムと自分のリズムの波長を合わせるように、周りの音をよく聞いてタイミングを合わせてみてください。

足を動かさないほうがよい理由は他にもありますが、まずは個人練習時、足を止めてメトロノームをゆっくりから細かくかけて、リズムに乗って音をぴったり合わせることがポイントだと思います。頑張ってください!

バスクラの低音の練習は?

この春、高3になりB♭クラからバスクラ担当になりました。バスクラはいつか吹いてみたかったので嬉しいのですが、バスクラの魅力である低音がしっかり出せません。音が細いように思います。そこで京谷さんに質問です! 低音をしっかり出せる練習を教えてください。よろしくお願いします。
(広島県・かっちゃんさん)

かっちゃん(私の弟の呼び名と一緒ですね)さんへ

京谷です。今までのキャリアが長いほど、新しい楽器に慣れるには時間がかかることをまず覚悟しましょう。

練習については、やっぱりロングトーン、次にスケールです。ロングトーンの音域は中音域から始めて次に低音域、高音域と広げていきます。スケールはまずレガートで1オクターブ。音色がそろってきたら2オクターブへと広げます。必要な息やスピード感などもちろん違いますが、これまでクラリネットを吹いて育ててきた耳を役立ててください。

その後タンギングの練習も実は重要です。発音時にはクラリネットよりアンブシュアが不安定になりやいので、注意深く自分の音を聴きながら行なってください。

さてこれらの地味な過程をしっかり取り組めば、楽しいバスクラリネットライフが待っていますよ。
頑張ってくださいね。

 


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