加藤明久のクラリネット何でもQ&A

第23回「タンギングの苦手なクラリネット奏者など存在しない」

私はタンギングがすごく苦手で、アゴが動いているらしいのです。しかも、顧問の先生に「口の中とか舌が太っているんじゃない?」って言われました。冗談だとは思うのですが、本当にそんなことがあるのでしょうか?

あると思う。以前にも書いたと思うが、正しいアンブシュアをすることで口の周りの筋肉が鍛えられるため、上達するに従ってアゴのラインが美しくなる。タンギングも舌の運動であるから、正しく使っていなければ鈍ってくるであろう。ダブル・タンギングを頻繁に使っている金管奏者や笛吹きの、悲惨なくらい遅いシングル・タンギングを聴けば一目瞭然である。あなたも前回紹介した練習法に従って、舌を鍛えてほしい。……[続きはこちらから!!]

歯切れのよい、しかも速いスタッカートをマスターするのに、クラリネットを持たなくてもやれる練習はありますか? 例えば舌の特別訓練など……。

早口言葉や発声訓練には、効果が期待できるものがある。劇団などでは定番の「アイウエオ、イウエオア、ウエオアイ、エオアイウ、オアイウエ……」と、全行を一気にまくし立てる訓練は、腹筋や口周りの筋肉強化に効果大だし、タ行はそのままタンギング練習につながるアイテム。
早朝の通学路をタタタタッ……とタンギングしながら歩くのは、体育会系の吹奏楽部に伝わる、昔ながらの練習法。ついつい夢中になって、歩くスピードがどんどん速くなる……という二次的効果もあるので、お薦めしたい。……[続きはこちらから!!]


 

加藤明久

Akihisa Kato

クラリネットを大橋幸夫、浜中浩一の両氏に師事。 1983年、国立音楽大学卒業。その年より制定された矢田部賞を受賞。 第53回読売新人演奏会などの新人演奏会に出演。 第16回民音室内楽コンクール第1位入賞。 1984年、第1回日本クラリネット・コンクール入賞。 1985年、第35回ミュンヘン国際コンクール木管五重奏部門でファイナリスト。 1988年、欧日音楽講座にて初のビュッフェ・クランポン賞を与えられる。第2回日本クラリネット・コンクール入賞。 1990年、NHK交響楽団に入団。 2019年、NHK交響楽団を退団。 2019年より昭和音楽大学教授、武蔵野音楽大学非常勤講師。

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