THE Clarinet vol.27

vol.1 初心者や新入生のために…

27号楽譜1

カヴァレリア・ルスティカーナ幻想曲作品83
Cavalleria Rusticana Fantasia op.83
Pietro Mascagni (arr. Carlo della Giacoma)

カヴァレリア・ルスティカーナ幻想曲作品83
マスカーニ作曲/ジャコマ編曲 作曲
出版社:ビムス・エディションズ(出版番号:PCL0011)
価 格:¥2,625(税込)
難易度:4

埋もれてしまっていたとても珍しい楽譜が日の目を見ることになりました。この曲はイタリアの図書館に保管されていたものを、クラリネット奏者の奥田英之さんが採集してきたもので、図書館での曲の採集に当たっては図書館司書のラテン系おばさんとの交渉などいろいろ面白いことがあったそうです。他にも採集してきた曲があるそうなので今後も楽しみです。 タイトルからご推察いただけるようにオペラ『カヴァレリア・ルスティカーナ』のアリアや有名なメロディに基づいて構成された幻想曲で、すでに有名な『椿姫幻想曲』や『リゴレット幻想曲』と同様に、技巧的で華やかな作品です。私が知る限りではこれまでは世界中のどこでも手に入らなかった楽譜ですから、このような楽譜が日本で出版されたことは大変良いことだと思います。

27号楽譜2

初級者のためのクラリネット四重奏
Clarinet Quartets for Beginners 1
arr. Fricsovzky

初級者のためのクラリネット四重奏 第1集
フリチョフスキー他編
出版社:Editio Musica Budapest(出版番号:Z14442)
価 格:¥3,000(税込)
難易度:1+

学校で吹奏楽を始めた人たちは課題としてロングトーンやスケールを与えられることがどうしても多くなることでしょうが、初心者同士で楽しめる曲があったらより楽しく楽器に親しめるのではないでしょうか? しかし、やさしいアンサンブルの楽譜は意外と手に入りにくいものです。
この曲集は、パーセル、ハイドン、テレマン、モーツァルト、ベートーヴェンなどの小曲35曲からなり、非常にやさしい曲からもう少し技術が必要な曲まで、高音域を使わず演奏できるように編曲されています。経験者がアンサンブルに参加すれば、出だしや音程をあわせるためのトレーニングも楽しくできることでしょう。スコアも付属していますので、指導される場合に役立ちます。同様の内容の第2集もあります。

27号楽譜3

Feux d’Artifice
Exercices Journaliers pour clarinette
René Perron

クラリネットのための日課練習
ルネ・ペロン
出版社:Gérard Billaudot Éditeur(出版番号:GB2110)
価 格:¥2,800(税込)

難易度:2+

音階や分散和音などの基礎練習のための本です。闇雲にさらっていてもなかなか上手になりにくいものなので、基礎練習をあまりされたことがない方はこれを機会に始められてはいかがでしょう?
音階や分散和音というと日本ではロルフ・アイヒラー著のスケールブックが広く使われていますが、音域が大変広いので、初級者から中級者くらいまでの方は高音部分をカットして練習されていることが多いでしょう。本書では高音域をなるべく避けるように書かれていますので、あまり高い音を無理して吹くことなく練習ができます。
もうひとつ、他のスケールブックにはあまりない、この本のいいところは、短音階が旋律的短音階と和声的短音階の両方とも書いてあることです。これは指使いの訓練と和声感の育成に大変効果があると思います。
それぞれの練習項目ごとに、アーティキュレーションを変えたりテンポや音量を変えたりと練習方法の指示が書かれています。あいにく日本語の記載はなく、英語とフランス語だけですけれど(笑)。でも、難しいことは書かれていませんので、フランス語はともかく、英語のほうは辞書を引けばきっと理解できるでしょう。

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