クラリネット記事
The Clarinet vol.69 ONLINE 先行記事

いま、気になるリガチャーを吹いてみた! Part1

【いま、気になるリガチャーの音を聴いてみよう!】

01. Wood Stone Original Hand Made Ligatures Standard Model Solid Silver

ここにリガチャー名
ここにリガチャー名

原 浩介氏コメント
音の芯に太さがあり、クラリネットらしい温かみのある音がしますね。銀製ということもあり、僕には抵抗が強めなんですけど嫌な印象はなく、素材が変わると印象も違ってくるのかなと思います。音程に関してはこのリガチャーがツボを教えてくれるような印象で、タンギングもコントロールしやすいですし、機能性が高くオールマイティさを感じます。しかもパワフル。

 

02. AK Ligature B♭クラリネットリガチャー

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
吹き心地がラクで、リガチャー自体が音色を作ってくれるようなイメージです。反応の良さもあり、息が入りやすく入れたぶんだけ音にしてくれます。その音はすべての音域で1音1音がクリア。何も考えずに音が出せる感じで、どんなジャンルにも合いそうなオールラウンダーという印象を受けました。音量や音色のコントロールなど、いろんな意味でレンジの広さを感じます。

 

03. JLV Ligature Platina

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
どんな曲にも対応できるオールマイティなリガチャーです。このプラチナは他のJLVと比べると一つ抜けた魅力があります。とてもクリアな音で、反応が良くタンギングのしやすさはバツグンです。リードとのマッチングもありますが、早い動きにも対応してくれます。ダイナミクスレンジの幅はかなり広く、ピアノもフォルテも反応が良く嫌な音にはなりません。

 

04. JLV Ligature Gold 24K

ここにリガチャー名
ここにリガチャー名

原 浩介氏コメント
まろやかで温かみのある音色を持ち合わせながら、プラチナに劣らない反応の速さがあります。このゴールドもプラチナと同様にタンギングのしやすさが特徴です。自分に合わせることができるリガチャーなんです。JLVリガチャーは付ける位置によって音色や吹奏感が変わってくるので、その微妙な違いを初心者が判断するのは難しいかもしれませんね。

 

05. JLV Ligature Black Edition

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
ほかのJLVと比べて音色が違いますし、音が軽やか。崩した音も出せるので僕好みのリガチャーです。音色の変化がつけやすいですし、音の輪郭がはっきりしています。ダイナミクスレンジの広さはJLV共通ですね。ジャズ向きという固定概念を外したら、音のイメージと似ていて抵抗も軽く、息をあまり必要としないので吹奏楽部の中高生などにも合うと思います。

 

06. Silverstein A-Frame Ligature CRYO4 Gold

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
ダイナミクスレンジのフォルテへの幅は無限大にあるように感じます。相当パワフルだと思いますね。そのため、抵抗は強めでグッときますが、吹きにくいというわけではありません。締め方によっていろいろと変化しますが、音色は深く芯が太い印象です。音色にこだわる人の中には、こういった深みのある音色を好む人は多いのではないかと思います。

 

07. Silverstein A-Frame Ligature ORIGINAL Brushed Silver

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
CRYO4よりもこのオリジナルのほうが吹奏感が軽いです。音の芯と音程のツボは比例すると思うのですが、このリガチャーは絶妙なバランスで、どちらもいい感じでまとまっています。オリジナルというモデル名どおり、シルバースタインの音色は継承しつつ、ブライトな音色でシルバー仕上げの良さも感じられる標準的なモデルのリガチャーと言えます。

 

08. Silverstein A-Frame Ligature HEXA Gold

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
音はとてもいいですね。ツヤツヤした深みのある音色で上管と下管での音のバラツキがない。その音色には幅があり、コントロールが容易でブライトにもダークにもすることができます。抵抗は強めなんですけど、それも心地良く感じられます。こういうリガチャーが好みな人はけっこう多いのではないでしょうか。最上位モデルというのも納得です。

 

09. Silverstein T-Frame Ligature ORIGNAL Brushed Silver

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
これも音がいいですね。抵抗はそれほどなく、キュッと音がまとまる感じでタンギングがしやすいです。音の芯は太ければいいというわけではなく、このリガチャーは音の芯がまとまっていて細く感じるのですが、僕はこういうタイプが好きなんです。価格もリーズナブルですし、トータル的なバランスがとれているので、初心者にもオススメしたいリガチャーです。

 

10. sayB♭Classic Series B♭クラリネットリガチャー 

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
模様が入っていてオシャレ。抵抗感が意外と強めで、sayB♭のオリジナルがベースになっているのがわかります。でも、音色や音程のコントロール性がさらにアップした印象です。オリジナルと比べて音の芯も太くなっています。ダイナミクスレンジは広めで、それ以上息を入れると音が荒れるということを教えてくれます。息をたくさん入れて吹くような中学生にオススメです。

 

11. sayB♭ Original Series B♭クラリネットリガチャー

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
B♭クラリネット用としてラインナップされている4色の中で僕はパステルピンクが好みです(笑)。持った印象がとても軽いのですが、その軽さと吹いた印象のギャップがあって意外でした。吹き心地はそれほど軽くなく抵抗感が意外とありました。音も軽さを感じることはなく、バランスの取れたリガチャーだと思います。音程も取りやすいので初心者にオススメです。

 

12. Vandoren Optimum

ここにリガチャー名

原 浩介氏コメント
バンドーレンの製品は精度が高いと思います。このリガチャーは息をたくさん入れたときでも、キュッとまとめてくれてレールの上を進むように息がベルまでスムーズに流れていく印象です。見た目はゴツいんですけど、抵抗感はほど良い感じです。音色や音程のコントロール性も高く、息を大量に入れてもいい音がしますし、崩した音も出せて、しかもパワフルです。

 

13. Bambu Ligature Multi Color

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
マルチカラーの色合いがいい! 装着するときは靴ヒモを締めるイメージです。これまでのリガチャーの印象とは異なり、特に開放の音が違います。リードの振動も少し違っていて、リードが長くなり振動が大きくなったようなイメージです。抵抗はまったくないわけではなく、ほど良い感じで、リードの持ち味が生かされるリガチャーだと思います。

 

14. BULLSEYE BULLS ROUGE EX925

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
音色は若干ダークな傾向で、音に粘り気があるというかモチっとしていて、とてもいいです。このブルズアイのようにリガチャーが音色を作ってくれるとリード選びもラクになります。抵抗感は少し強めですが、息をまとめてくれるような印象で吹きづらいということはないです。いくら息を入れても音になる印象で、ダイナミクスレンジはとても広く感じます。

 

15. BULLSEYE BULLS EX SELECT

ここにリガチャー名
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原 浩介氏コメント
ウエイト(中央部分のバランサー)が付いていますが、音にしても、抵抗感にしても重いという感じはないです。音色はダーク寄りの傾向で、音の広がりを感じます。音程や音色のコントロール性が高く、上管から下管まで均一に鳴ってくれます。特に開放の音はしっかり響いてくれて美しいです。ROUGE EX925と同様にダイナミクスレンジは広く、ピアノからフォルテまでいい音です。

 

16. MOMO SPECIAL LIGATURE BS 横型 ハート型 PGP

ここにリガチャー名
ここにリガチャー名

原 浩介氏コメント
僕が使っているモモのリガチャーとはリードとの接点が異なり、ホールド感が少し抑えられていて音色が変わっています。ピンクゴールドの仕上げだからなのか少し深みのある音色ですが、これがゴールドだとブライドな傾向になるのでしょう。その音色は変化が付けやすく自由度が高いと思います。ダイナミクスレンジの幅もかなりあって、より深い音楽表現を求める人にオススメです。

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原浩介

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