クラリネット記事
The Clarinet vol.69

ハロクライン×GAO

マルチリードプレイヤーの山本拓夫氏によって2013年に結成され、2016年8月には1stアルバム「Halocline」をリリースした、木管六重奏「Halocline ハロクライン」。同氏をはじめ、渡邊一毅氏、大下和人氏、そしてフルーティストの黒田由樹氏、三枝朝子氏、高市紀子氏と、そうそうたるメンバーがそろい、この編成での可能性を追求している。 今回はこのHaloclineでクラリネットを担当する山本拓夫、渡邊一毅、大下和人の3氏が、今注目のアメリカのクラリネットメーカー「GAO」のバスクラリネットを試奏チェック!

渡邊:僕は大学の吹奏楽の授業でバスクラを吹いていましたが、自分の楽器を持ったのは大学を卒業してからです。オーケストラの仕事などで使えるようになりたいと思っていたので、やはり楽器を持っていないとダメだなと思い購入しました。

大下:我々が学生のころは吹きやすいバスクラがそれほどありませんでした。今のクラリネット奏者はバスクラも吹けて当たり前という空気もありますが、以前は低音クラリネットに特化したプレイヤーがいて、吹けない人はまったく吹けなかったんです。

渡邊:今のバスクラはレジスターキィの部分や、キィのアクションなどメカニカルな部分が以前のものと比べて大幅に変わっていると思います。

大下:だから以前のバスクラは気軽に手を出せる楽器ではなかったような気がします。学校の楽器などは特に吹きにくかった。現行モデルでは、レジスターキィの音の切り替えはレとミだと思いますが、時代によってその切り替わるポイントが違っていました。それによって鳴りムラが楽器ごとに違ったり、ある音域ではまったく鳴らないということもありました。

山本:私がバスクラを購入したのはソリッド・ブラス(日本を代表するトロンボーン奏者、アレンジャーの村田陽一氏が率いる管楽器とドラムだけのバンド)のレコーディング時。収録曲にバスクラを入れようという話になり、バスクラを購入してすぐにレコーディング場所に持っていってその場で吹いたんです。そのとき購入したLow E♭をずっと使っていましたが、ハロクラインをスタートさせて自分で曲を書き出したら、低音が足りないと。それでLow Cに変えて練習しましたね。

続きは、The Clarinet vol.69にてお楽しみください!

春発売予定!

GAO

調子:B♭(最低音Low C)
管体:グラナディラ
キィ:洋白製、銀メッキ
ベル:ローズウッド
付属品:セミハードケース、マウスピース、リガチャー
価格:¥970,000(税別)

【問い合わせ先】
株式会社石森管楽器
〒169-0073 東京都新宿区百人町1-20-23
TEL 03-3360-4970 
info@ishimori-co.com

 

Profile
Halocline 木管六重奏アンサンブル“ハロクライン”

2013年、山本拓夫が井上鑑「鳥の歌」プロジェクトに一人多重録音で参加し、それをライブで再現するためアンサンブルを結成。全曲オリジナル書き下ろしで、この編成での可能性を探る。ユニット名の「Halocline ハロクライン」は、河口付近などの汽水域にできる淡水と海水との境界線のこと。
2016年8月22日1st Album「Halocline」をリリース。2017年9月10日アルソ出版より全楽曲分の楽譜を出版、iTunes・Apple Music・Amazon MP3・Spotify・OTOTOYなどで全曲音源配信開始。
http://www.halocline.info/

 

Information 
2019年、春にレコーディング、秋にニューアルバムをリリース予定!

 


アンサンブルピース楽譜シリーズ No.1~16
日本のミュージックシーンにおいて数多くのセッションに参加し、多方面でソリスト、セクションプレイヤーとしてその名を連ねているサックスプレイヤー山本拓夫氏。氏の結成した木管六重奏アンサンブル『ハロクライン』による、2016 年8月にリリースしたアルバム「Halocline」と完全タイアップしたピース楽譜です(全16 種類)。

ハロクライン,木管六重奏

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