

第11回神戸国際フルートコンクール/KOBE国際音楽祭2025
1985年より4年ごとに開催され、多くの世界的フルート奏者を輩出してきた「神戸国際フルートコンクール」。世界三大フルートコンクールのひとつとも評され、上位入賞者たちは世界の一流オーケストラやソリストとしてグローバルに活躍している。
その第11回となるコンクールが8/29(金)〜9/7(日)にかけて開催されるが、主催する(公財)神戸市民文化振興財団と神戸市では、コンクールを核として「KOBE国際音楽祭2025」も開催することになった。
音楽祭は、エマニュエル・パユがプロデュースするオープニングコンサート、荘村清志(Guit)&工藤重典(Fl)デュオリサイタル、テレマン室内オーケストラのJ.S.バッハ『ブランデンブルク協奏曲』全曲演奏会、音楽風刺劇『オスペダーレ』、発酵する古楽~柴田俊幸(フラウト・トラヴェルソ)&アンソニー・ロマニウク(鍵盤)ライブ~、第 11 回神戸国際フルートコンクール スペシャルナイト・ガラ〜コンクール審査員が総出演〜という6つのコンサートを中心に据えている。
加えて神戸市が企画した「まちなかコンサート」「KOBEまちなかパフォーマンス」「500人フルートアンサンブル」「神戸市内中学生・高校生のコンサート」「The 25th KOBE スティールパンカーニバル2025」など、神戸市のさまざまな音楽ホール、イベント会場を使い、神戸市全体がフルートを中心とした音楽に包まれる音楽祭となる。 この音楽祭の開催に先立って、第2回神戸国際フルートコンクールで優勝を果たし、ベルリン・フィルの首席奏者として、またソリスト、室内楽奏者として第一線で活躍しているエマニュエル・パユ氏の記者懇談会が3月に開催された。記者懇談会の模様を抜粋してお届けしよう。


記者懇談会
登壇:エマニュエル・パユ

神戸国際フルートコンクールは1985年の第1回以来さまざまなことを成し遂げてきて、ミュンヘンやジュネーヴと肩を並べるくらいの素晴らしいコンクールと言えます。
音楽祭では日本と世界のフルート奏者を招いて、この分野がいかに卓越したものかを皆さんに聴いてもらえる貴重な機会だと思います。
私自身、神戸とは強いつながりを改めて感じています。私が初めて訪れた日本の都市は神戸でした。
僕自身、管楽器出身の指揮者が好きなんですね。というのは、同じ息遣いで音楽づくり、フレージングを追求できるからです。
このコンクールを通して、日本における素晴らしい音楽づくりの現場を間近に感じることができました。吉田雅夫さんや金昌国さんとの出会いもありましたし、優勝者として大阪や東京でコンサートに出演することができました。さらに東京では、優れた日本のフルート工房への訪問、出版社でのインタビューも覚えています。今のマネージメントとの出会いもこのコンクールでした。私のキャリアはこのコンクールからすべて始まっています。そのとき感じた演奏するワクワク感と嬉しさは今も変わらず続いています。
いろんな演奏活動をするうえで、近年は年を取ってきましたのでもっと練習時間がほしいというのが審査員をしていない理由です。審査員として1週間もじっと座っているのはできません。これは性分でしょうね。でも年齢を重ねれば経験が少しずつ蓄積されていますから、将来は指導や審査員もやるかもしれません(笑)。
■第11回神戸国際フルートコンクール
[日程]
第1次審査=8/29(金)〜9/2(火)
第2次審査=9/4(木)
本選・表彰式=9/6(土)
入賞者披露演奏会=9/7(日)
[会場]神戸文化ホール 中ホール
[審査委員]酒井秀明(委員長)、シルヴィア・カレッドゥ、ミヒャエル・ファウスト、レナーテ・グライス=アルミン、ティモシー・ハッチンス、アンドレア・リーバークネヒト、アンドレア・オリバ、朴 美香、佐久間 由美子
[出場者]藤野瞳子、福島さゆり、西邑華梨、岡本梨奈、酒田 結、清水 伶、八木瑛子 他(日本人の出場者のみ掲載)
■エマニュエル・パユ プロデュース KOBE 国際音楽祭 2025 オープニング・コンサート
[日時]7/12(土)15:00
[会場]神戸文化ホール 大ホール
[出演]アンドレアス・オッテンザマー(Cond)、エマニュエル・パユ(企画,ソリスト)★、神戸市室内管弦楽団、石井希衣*/竹山愛**(Fl)
[曲目]ラヴェル:クープランの墓M.68aより第4曲 リゴードン、モーツァルト:フルート四重奏曲第4番 イ長調 K.298**、イベール:フルート協奏曲)★、モーツァルト:アンダンテ ハ長調 K.315)★/ロンド ハ長調 K.373(フルート版)★、ベリオ:セクエンツァ*、モーツァルト:交響曲第 41 番 ハ長調 K.551 「ジュピター」
[料金]全席指定 S¥6,000 A¥5,000 U25¥1,000
■夏の昼下がりコンサート 荘村清志(ギター)&工藤重典(フルート)デュオリサイタル
[日時]7/17(木)14:00
[会場]西神中央ホール
[曲目]ヘンデル:ソナタ イ短調 HWV 362、ジュリアーニ:大ソナタ イ長調 作品 85、メンデルスゾーン:歌の翼に 作品 34-2、ドップラー:ハンガリー田園幻想曲 作品 26、ビゼー:「アルルの女」よりメヌエット 作品 23-2、グラナドス:アンダルーサ 作品 37-5、イベール:間奏曲 他
[料金]全席指定 一般¥3,000
■テレマン室内オーケストラ J.S.バッハ「ブランデンブルク協奏曲」全曲演奏会
[日時]7/19(土)14:00
[会場]神戸朝日ホール
[出演]延原武春(Cond)、テレマン室内オーケストラ
[曲目]J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲全曲
[料金]全席指定 一般¥4,000 U25¥1,000
■音楽風刺劇『オスペダーレ』(演奏会形式 /イタリア語上演・字幕付き)
[日時]7/26(土)14:00
[会場]神戸新聞松方ホール
[料金]全席指定 一般¥5,000 U25¥1,000
■発酵する古楽~柴田俊幸(フラウト・トラヴェルソ)&アンソニー・ロマニウク(鍵盤)ライブ~
[日時]8/23(土)16:00
[会場]神戸酒心館ホール
[曲目]J.S.バッハ/ロマニウク/柴田俊幸:サラバンドによるファンタジア(無伴奏フルートのためのパルティータ BWV1013による)、チック・コリア:チルドレンズ・ソングズ、坂本龍一:戦場のメリークリスマス、フィリップ・グラス:ファサード 他
[料金]全席指定 一般¥4,000
■第11回神戸国際フルートコンクール スペシャルナイト・ガラ~コンクール審査員が総出演~
[日時]9/5(金)19:00
[会場]神戸文化ホール 大ホール
[出演]酒井秀明、シルヴィア・カレッドゥ、レナーテ・グライス=アルミン、ティモシー・ハッチンス、アンドレア・リーバークネヒト、アンドレア・オリバ、朴 美香、ミヒャエル・ファウスト、佐久間 由美子、神田寛明
[料金]全席指定 S¥3,500 A¥2,500 U25¥1,000
■フルートがもっと身近になる! 神戸国際フルートコンクール前に必聴のコンサート&レクチャー
[日時]7/29(火) [会場]中央区文化センター
[出演]坂本楽(Fl,講師) [料金]無料 レクチャー:有料(¥1,000)
■コンクール出場者の演奏がまちの身近なステージで!
[日時]9/5(金)
[会場]デュオこうべ ほか
[出演]コンクール第 1 次予選出場者
他にもプレイベントを含め100以上のコンサート、パフォーマンスなどが予定されている。
詳細は公式ホームページ https://www.kobe-bunka.jp/ongakusai/ 参照のこと
[問合せ](公財)神戸市民文化振興財団 事業部 フルートコンクール事業課
TEL:078-361-7930