歌劇「カルメン」組曲より闘牛士の歌

リンクスのEnsemble Style 第19回

リンクスのEnsemble Style 第19回 ビゼーの歌劇「カルメン」組曲より 闘牛士の歌

フルートカルテットとして活躍しているLYNXにフルートアンサンブルの奏法を教えてもらいます。
144号も前回(143号)に引き続き『カルメン組曲』を取り上げます。今回取り上げる「闘牛士の歌」は、第二幕でエスカミーリョが歌うアリアで、冒頭の歌詞から「諸君らの乾杯を喜んで受けよう」というタイトルでも知られています。

誌面ではLYNXのアナリーゼ付き楽譜とメンバーの楽曲解説や演奏エピソードを掲載しています。

Check Point 
“スター気分で歌い上げ、恋多き女“カルメン”を射落とそう!”  郡 律子
テーマ曲の楽曲解説からアナリーゼをしてくれています。

 

ある日のLYNX

リンクスのメンバーのプライベートに迫る「ある日のリンクス」。リンクスの練習や子育てについて紹介

●アルト&バスフルート普及推進企画も、「大成功!」 松崎麻衣子
先日のよみうり大手町ホールでのリンクス15周年記念コンサート。半年前からプログラムや展示、記念グッズなど、企画を練りながらコツコツと準備してきた甲斐あり、たくさんの方々のご協力をいただいて無事に終えることができました。第一部のリンクスのステージ、チビリンクスも登場した二部のリンクスチャレンジ、三部ではシンガーソングライターのカノンさんとの共演、それぞれ趣向がガラリと変わり、どのステージも皆さんに楽しんでいただけたのではないかと手応えを感じています。小ホールでの展示やフルート試奏コーナーも盛況で、最近うちの子どもがよく使う言葉を借りるなら「大成功!」という感じ(笑)。
第二部のリンクスチャレンジは過去最多の、A・B部門合わせて約70名の方が参加してくれました。そして毎年思うのですが、アルトフルートやバスフルートなどの特殊管を持っている方が年々増えているんですよね。アンサンブルを楽しむ方が増えているということかなと、とても嬉しく思います。今年はなんと自前のコントラバスフルートで参加してくれた方もいて、存在感を放っていました。
せっかくなのでもっともっと特殊管の普及に拍車をかけようと、今回初めて行なったのが、特殊管の貸し出し企画。日本フルート普及推進協議会にお願いをしたところ、複数のメーカーさんが1か月もの間アルトとバスフルートを数本ずつ貸し出してくださり、リンクスチャレンジ参加者の方々に体験していただくことができました。
はじめは「手が届きづらい」「頭部管を繋ぐ時にどこに合わせればいいの?」「重い……」など戸惑いもありましたが、皆さん熱心ですぐに慣れ、中低音の響きを楽しむように。全員で合わせた時の和音の響きに、思わず「なんか気持ちいい~」という声も。本番後の返却手続きの説明を聞きながら、「終わったら返しちゃうのか…」という名残惜しそうな表情で楽器を見ていた目が印象的でした。
アルトやバスフルートに興味はあるけど、なかなか吹く機会がないという方、結構いらっしゃいますよね。アンサンブルの中でこそ、その魅力はよりよく分かります。4回のリハーサルと本番の、約1カ月間という期限付きの貸し出しでしたが、だからこそ皆さん熱心に、また気軽にチャレンジできたのだと思います。しかもアンサンブルの練習(レッスン付き!)ができて本番にも出られてしまうという今回の企画、とても良かったし喜ばれたのではないかと自画自賛。その証拠に、コンサートの感動冷めやらぬまま、すぐにコントラバスフルートを発注してしまった参加者もいたくらいです…!
特殊管がもっと普及すればフルートアンサンブルの輪がさらに広がり、フルート全体の裾野もどんどん広がっていくに違いありません。ということで、特殊管貸し出し企画「大成功!」。ご協力くださったフルート普及推進協議会の皆様、そしてメーカー各社の皆様、本当にありがとうございました!


フルート奏者カバーストーリー