トランペット 記事
日本トランペット界の 新たなリーダー世代からキーパーソン3人が集結!

トランペット新時代

トランペット界のみならず、音楽シーンの中でひと際輝きを放つTOKU、Ohyama“B.M.W”Wataru、Tabu Zombie。そんなトランペット新時代の中心にいる男たちが集結し、それぞれの出会いから、彼らがこれまで見てきたこと、今感じていること、そしてこれからの展望について、赤裸々に語りあった。
(文:大山 渉/写真:標 隆司)

ありそうでなかったトランペット談義が実現

大山
今日は、世代の近いこの3人で、フリートークでいろんな話をしていきたいと思います。TOKUさん、タブくん、よろしくお願いします。
Tabu
もう言っちゃいけないこととかも話しちゃっていいんですか?
大山
事務所の方がオッケーならもうなんでも(笑)。
TOKU
こういうトランペッター同士の座談会ってやったことある?
Tabu
俺わりとあります。大体自分で企画書だしてます。企画書を書くの好きなんで。
TOKU
ありそうだよねー(笑)。俺こういうの一度もやったことないな。
Tabu
俺と大山くんとTOKUさんはそれぞれ繋がってるけど、3人一緒は今日が初めてだよね?
大山
一回もないと思います。ライブも含めて初めてですね。
Tabu
TOKUさんと大山くんの出会いはどこからなんですか?
TOKU
大野俊三さんのコンサートの楽屋で会った。2000年くらいじゃないかなぁ。ほら今はなくなっちゃった新宿厚生年金会館でさ、覚えてる?
大山
もちろん覚えてます!
TOKU
当時はPE’Zっていう存在を知らなかったから、それからしばらくしてって感じかなぁ。
大山
ですね、TOKUさんとはデビューしたあともフェスで顔をあわせる程度でしたし。初めてちゃんと話をしたのは下手したら3〜4年前じゃないかな?
TOKU
PE’Z自体がさ、もうなんか人を寄せつけないっていうかさ。
Tabu
俺、昔「スペースシャワーTV」の自分の番組にPE’Z呼んだことがあったけど、めっちゃ怖かったよー。
大山
PE’Z当時は「人と仲良くしちゃいけない」っていうバンド内の鉄の掟があって。だからいま本当にミュージシャンの友達がいなくて(苦笑)。
TOKU
俺はその時から「彼らこの先きっと苦労するだろうな」って実は思ってた。ごめんね。でも、あのポップなメロディを恥ずかしげもなくガーンって吹けるのは凄いって思ってた。「インストポップバンド」って謳ってたじゃん。自分たちのことをわかってるんだなって。あの頃は、JAZZフェス出てる俺らのまわりでも、「なんでこの人たちここに出てるんだろう?」って思ってる人は正直いたと思うけど。
Tabu
俺、こないだひとりでJAZZフェス出ましたけど、まだそういう感じで思われてますもん! 厳しい目で見られてましたよ……。
TOKU
ええー!? 本当にー?
Tabu
あれ? なんでお前ここにいるの?みたいな。あれたまんないねぇ。SOIL&“PIMP”SESSIONS(以下SOIL)は俺以外のメンバーみんなJAZZやってきてますけど、俺はJAZZを全然やってきてないですからね。

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・みんな本当に音楽が好きなのかな?
・ベテランへと向かうなかで、まだ進化を続ける3人
・練習スタイルから見る三人三様の素顔
・今伝えたい、大切なメッセージ

TOKU

1973年2月生まれ。新潟県出身。日本唯一のヴォーカリスト&フリューゲルホーンプレーヤー。父親の影響でノンジャンルで音楽に親しみ、中学時代にブラスバンドで初めての楽器コルネットを手にする。大学2年の時にオレゴン州に語学留学。その時のルームメイトがジャズピアニストだったことで一緒にバンド活動を開始。大学卒業後、ライブハウスで歌っているところをアメリカのラジオ・パーソナリティーがスカウト。2000年1月アルバム「Everything She Said」でソニー・ミュージックよりデビュー。デビュー当初から注目を集め、その年の8月には早くもブルーノート東京に出演。また、アルバムはアジア各国でもリリースされ、積極的に海外での公演も行なっている。昨今、ジャズの枠を超えた幅広い音楽性から、m-flo、平井堅、Skoop On Somebody、今井美樹、大黒摩季、などのアルバムに作家、プレイヤーとして参加。2008年に発売したアルバム「Love Again」は初のDuet SongをExileのATSUSHI氏を迎えて収録。また、2011年3月の東日本大震災の直後に行われた、シンディ・ローパーの国内ツアーにも参加し、話題となる。最近作は多彩なゲストを招いてロック、ポップスの名曲に挑んだ2017年のアルバム「Shake」。

(使用楽器)
トランペット:INDERBINEN Silver Art
マウスピース:MONETTE B6S1
フリューゲルホーン:INDERBINEN Sera
マウスピース:MONETTE FLG6

タブゾンビ
(SOIL&“PIMP”SESSIONS)

1977年4月生まれ。鹿児島県出身。5人組 ジャズバンド、SOIL&"PIMP"SESSIONSのトランペッター。SOILは東京のクラブイベントで知り合ったミュージシャンが集まり結成。ライブを中心とした活動を身上とし、確かな演奏力とクールな雰囲気をただよわせながらも、ラフでエンターテイメント、バースト寸前の爆音ジャズを展開。「DEATH JAZZ」と呼ばれジャンルを超え国内外で活躍する。2005年には英BBC RADIO1主催の“WORLDWIDE AWARDS 2005”で「John Peel Play More Jazz Award」を受賞。以降、海外での作品リリースや世界最大級のフェスティバル“グラストンベリー”、モントルージャズフェスティバル、ノースシージャズフェスティバルなど、数々のビッグフェスに出演、これまでに31カ国で公演を行なうなど、ワールドワイドに活動を続けている。タブゾンビはSOILでの活動の傍ら、加山雄三率いるTHE King ALL STARSのメンバーでもあり、様々なアーティストのレコーディングにも参加している。さらに、今年から地元の鹿児島にて初開催されたフェス「THE GREAT SATSUMANIAN HESTIVAL」の発起人でもある。

(使用楽器)
トランペット:XO Devils Reject
マウスピース:MONETTE B6

Ohyama“B.M.W”Wataru
(BimBomBam楽団)

1975年11月生まれAB型。茅ヶ崎市出身。自身のジプシージャズ・バンドBimBomBam楽団でトランペットを吹く。幼少の頃にジャズフェスティバルでトランペットに出会う。大学中退後、1999年PE'Z結成。トランペット、作曲、アレンジを担当。毎年精力的にツアーを重ね、国内外のフェスティバルにも多数出演。2015年12月でPE'Zの活動に終止符を打つ。同年には~食事と音楽と空間を楽しむ~というコンセプトのもとBimBomBam楽団を結成。すぐにアルバム「BimBomBam」をリリース。以後コンスタントにリリースを重ね、今年2018年11月1日に通算8枚目となるスタジオレコーディング・ライブアルバム「BBBG」をリリースする。ツアーも精力的に行なっており、食事と共に楽しむBimBomBam楽団の音楽は多数のファンを有する。2018年10月12日からは全国19都市22公演のツアーを開催中。

(使用楽器)
トランペット:CANNONBALL 789RL-BiceB
マウスピース:NY BACH 3


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