クラリネット記事 オブロークラリネットアンサンブル「結成50 周年記念リサイタル vol.32」
  クラリネット記事 オブロークラリネットアンサンブル「結成50 周年記念リサイタル vol.32」
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オブローの魔法使いの弟子

オブロークラリネットアンサンブル「結成50 周年記念リサイタル vol.32」

1975年、日本で初めてプロのクラリネットアンサンブルとして発足したオブロークラリネットアンサンブル。

「E♭クラリネットからコントラバスクラリネットまで、8本のクラリネットで織りなすその響きは壮麗なパイプオルガンの響きにも例えられますが、この編成を日本で最初に用いたのがオブロークラリネットアンサンブルです。
1975年の創立以来、数々の委嘱作品を含めてクラリネット8重奏のレパートリーを増やし、常に成長と新たな作品への挑戦を続けていることが、オブロー最大の魅力であり、歴史ある常設団体の強みであると自負しています」(オブロークラリネットアンサンブル)


結成当時はまったくと言ってよいほどクラリネット8重奏の楽譜がなかったため、
①オブローとしてクラリネットアンサンブルの発展のためにレパートリーを増やす
②アンサンブルの楽しみを世間に広める
③クラリネットアンサンブルで限界を超えるようなアンサンブルを目指す
の3つをコンセプトに地道な活動を続けてきた。「こんな壮大なオーケストラの曲をクラリネット8人でできるのかという曲にチャレンジしてアンサンブルのレベルを上げる」ことを目標に、レパートリーを拡充してきたことは日本のクラリネット界に大きな功績を残している。

その歩みはオブローのホームページを見ると実感できるだろう。発足後の翌年1976年に開催された第1回演奏会の『リュートの為の古典舞曲とアリア第3番』をはじめとして、『セビリアの理髪師』『ルーマニア民族舞曲』『ティル・オイレンシュピーゲルの愉快な悪戯』『魔法使いの弟子』『展覧会の絵』『ダフニスとクロエ第2組曲』『ローマの祭り』など、オーケストラの名曲を8人で演奏することを実現している。オブローが取り上げた作品は今や当たり前のようにクラリネットアンサンブルで演奏されている作品も数多くある。

50周年を迎える今年、6月26日に「Hobereaux Clarinet Ensemble 結成 50 周年記念リサイタル vol.32」が開催されることとなった。
吹奏楽やアンサンブルで人気の作曲家 新井千悦子氏への委嘱作品の初演や石毛里佳氏への委嘱作品の再演、P.デュカスの『魔法使いの弟子』をメインにオブローワールドが繰り広げられるコンサートになるだろう。

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メンバーからの意気込み
50年。筆者がまだこの世に生を受けていない頃に飛び立った小さな若鳥は、どんな空を飛び、何を見て、ここまでやってきたのでしょうか。
創立メンバーの1人であるバンマス金井は、事あるごとに「ウナギのタレのように継ぎ足し継ぎ足しやってきた」と言いますが、メンバー1人が変わるだけでそのサウンドが大きく変わるのがアンサンブルです。
その変化ごと愛し、慈しみ、見守ってくださる皆様のおかげで、昭和、平成を経て令和の世となった今もまだ、オブローは飛び続けることができています。
そんなオブローの「今」を、気負わず、衒わず、第32回目のリサイタルという形でお届けします。どうぞごゆるりとお楽しみください。(渡邊一毅)
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Hobereaux1

2013年時のメンバー

オブロークラリネットアンサンブル
結成50周年記念リサイタルvol.32

[日時]
2025.6/26(木)18:15開場 19:00開演
[会場]
渋谷区文化総合センター大和田さくらホール(東京)
[出演]
渡邊一毅/金井清/西村薫/齋藤ちあき/関璃菜/鈴木生子/三木薫/谷口玄徳
[曲目]
藤倉大:クラリネットデュオのためのツイン・ツイーツ(クラリネット:齋藤ちあき、関璃菜)、石毛里佳:ヤクラ (委嘱作品)、A.ピアソラ:タンゴ組曲 arr.かとうまさゆき、新井千悦子:0260 (委嘱初演)、P.デュカス:魔法使いの弟子 arr.小栗克裕
[料金]
一般¥3,500 学生¥2,500(当日券¥500増)
[チケット]
チケットぴあ


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