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瀧本実里✕ヤマハ イデアル

Special Interview & Report


日本音楽コンクール本選での演奏
(毎日新聞社提供)

2019年の1年間だけで、3つのコンクールで優勝を飾った瀧本実里さん。いま最も注目を集める若手フルーティストだ。
1年間で3度の優勝――その驚異的な成績を生み出した背景に、どんな秘密があるのだろう? 練習や本番スケジュールの管理やメンタルの保ち方、そして楽器のメンテナンス……などを含め、どのようにして制覇は成し遂げられたのだろうか。
愛用する楽器はヤマハのハンドメイドフルート、イデアル。そんなイデアルについてもあらためて聞くとともに、彼女の楽器と演奏活動を支えるリペアマンとのかかわりについてもレポートする。

写真:井手重人 協力:株式会社ヤマハミュージックジャパン、ヤマハアトリエ東京 インタビュー:THE FLUTE編集部

 

成果をすべて舞台の上で披露できるように、
自分を信じて全力で頑張りたい

コンクールは貴重な機会、ためらいはなかった

5月にびわ湖国際フルートコンクールでの優勝を経て、8月には東京音楽コンクールで優勝、その1ヶ月後に日本音楽コンクールでの快挙……あらためておめでとうございます! 東京音コンの予選から日本音コン本選まではかなりハードなスケジュールだったと思いますが、両方に挑戦しようと思ったのは?
瀧本
皆さんそうだと思うのですが、日程が被っていない限り、数年に一度の開催となる貴重なコンクールに挑戦する機会を逃したくはないと思います。今回たまたま開催年が被ってしまいましたが、それは前から分かっていたことですので、申し込みにためらいはありませんでした。
コンクールは、今まで積み重ねてきた努力を試せるとてもいい機会だと思います。その成果をすべて舞台の上で披露できるように、自分を信じて全力で頑張りたいと常に思いながら臨んでいます。
準備期間が重なるということは、練習する曲数もとても多くなると思います。それらをどうやって整理し、練習計画を立てましたか?
瀧本
日程が近いとはいえ1ヶ月近くありましたし、初めて演奏する曲ばかりではありませんでしたので、少し前にそれぞれ取り組んでおいて、片方のコンクールが終わってから詰めていく……という感じでした。
東京音コンのときは、二次から本選まで日程が近かったので暗譜が大変だったとか。
瀧本
そうですね。本選の曲はちょうど没後20周年を迎えたロドリーゴの『パストラル協奏曲』で、タイミングとしてはぴったりだと思ったんです。でも大変な曲で……これを暗譜するには相当頑張らないといけないな、と焦り出したのが、1ヶ月くらい前のことでした。

挫折体験から始まったコンクール歴

別のインタビューで、コンクールでほかの人の演奏を見て「暗譜するくらいじゃないとだめなんだ……」と思ってそれ以来暗譜で吹いているという話がありました。
 
この写真ですよ
瀧本
とはいっても、必ず暗譜で吹くわけでもありませんが、暗譜できるところはしたほうが集中力が上がるというのは確かにあります。ただ、暗譜そのものに一生懸命になってしまって音楽が疎かになったら本末転倒なので、そのへんのバランスをとることは必要だと思っています。
瀧本さんはびわ湖国際フルートコンクールにこれまで3回挑戦したり、挫折体験が多い……と、これも別のインタビューで読みました。かなり意外なのですが。
瀧本
そうですか? 仙台フルートコンクールでは2年続けて1次で落選したり、結構挫折しています(笑)。
その頃から今の瀧本さんになるまでに、どんなところが変わったとご自身で感じますか?
瀧本
音楽を本格的に始めたのが、大学に入ってからだったんです。だから、最初のうちは周りがあまり見えていなかったし、自分が今どのくらいのレベルにいるのかもよくわかっていなかった。小さい頃から音楽を勉強している人と比べたら、差が大きかったと思います。あとは大学1、2年生の頃は、慣れるのに精一杯なところがありました。ついていくのに必死で。あるとき先のことをふと考えたら、「このままでやっていけるんだろうか?」と。
 

2ページ目
・“絶対に同じことを言われない”努力
・繊細さと大胆さ、どちらも兼ね備えていること

3ページ目
・“普段通り”が最高の状態――常に自然体であるように

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