「ETUDES MIGNONNES, Op.131」を使って
ここからは、フルートアンサンブル THE STEPなどで活躍中の山口章代さんにガリボルディの「ETUDES MIGNONNES, Op.131(可愛らしい練習曲)」を使って、解説してもらいましょう。
みなさんきっと取り組んだことのあるエチュードですから、参考にしてアーティキュレーションを実践してみてください。
はじめに
フルートを習い始めた多くの方が最初に手に取る『ETUDES MIGNONNES, Op.131(可愛らしい練習曲)』ですが、練習を進める中で「記譜通りのアクセントで演奏すると、なんだかしっくりこない」と感じたことはありませんか?
このエチュードにおけるアーティキュレーションの解釈と、より高度な表現のための練習法について考察をまとめました。
アクセントの解釈:強調か、ニュアンスか
「強調」ではないアクセント(ニュアンスとしての捉え方)
楽譜上のアクセントは、単なる「強調」としてだけ捉えると音楽の流れを阻害してしまうことがあります。文脈に応じて柔軟に解釈することが大切です。
◉フレーズの終わりにあるアクセント
たとえばNo.1の2小節目2拍目のD(レ)のように[譜例1]、フレーズの切れ目に付いている場合、単に強く吹くのではなく、直前の音からディミヌエンドをかけて収めることで、自然な流れが生まれます。

◉スラーの中のアクセント
No.1の24小節目[譜例2]やNo.2の17・18小節目のように[譜例3]、2つの音のスラーにアクセントが付いている場合、1つ目の音にテヌート気味の重みを与え、2つ目を軽く吹きます。アクセントとディミヌエンドの中間のようなニュアンスで、2音の連結を意識しましょう。


◉dim.(ディミヌエンド)の活用
No.12の7小節目1拍目のように[譜例4]、アクセントが付いていても「2音のスラー+ディミヌエンド」のニュアンスで音を抜く表現が望ましい箇所もあります。また、No.14の冒頭やNo.15の12小節目[譜例5]など、dim.の指示であっても、わずかにアクセントに近いニュアンスを加えることで、音楽に立体感が生まれます。


山口章代
Akiyo_Yamaguchi
香川県出身。13歳よりフルートを始める。東京藝術大学音楽学部卒業。現在はフリーランス奏者としてソロや室内楽でリサイタル活動を行い、吹奏楽やオーケストラ等で、全国各地やアジア圏で活動するほか、映画、TVドラマのサウンドトラックのレコーディングなど、スタジオミュージシャンとしても活動している。また演奏活動をする傍ら、後進の指導にもあたっている。フルートアンサンブルTHE STEPのメンバー。ズーラシアンブラスのリトルヒメタテハさんお友達プレイヤー。ミュージックスクールダ・カーポ講師。












