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Gear Report│シルキーの秘密
技術者から見た Schilke Trumpet
前号では、伝統ある「シルキー」の現社長、アンドリュー・ナウマン氏のインタビューをお届けした。今号では、シルキーを熟知する客観的な視点として、シルキー国内総代理店の(株)グローバルにおいて、シルキー社公認の技術者であり、アメリカの本社工場にも何度も足を運んでいる倉林伸幸氏に取材を敢行。長年見てきたシルキートランペットの魅力、そして現地で見た製造方法秘密について、技術者の視点から語っていただいた。

株式会社グローバル シルキー公認技術者
倉林伸幸氏
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「シルキーの特徴」と最も言われる部分はどんなところ?
倉林
唯一無二の華やかな音色『シルキーサウンド』です。
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他メーカーとシルキーが大きく違う点は?
倉林
シルキーは、ヤマハやバックのような年間に数万本単位で製作できるようなメーカーではなく、少人数ですべてカスタムメイドで作っているため、比較すると生産本数は極端に少ないです。シルキーは2026年の今年で創業70年になりますが、現在の製造番号は間もなく73000番台に入るところです。年間で平均1000本前後の生産本数を長年維持し、今も少数高品質生産を守りつづけています。
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倉林さんはアメリカの現地工場にも何度も足を運んでいますが、シルキーの工場はどんな体制で製造されていましたか?
倉林
現在のシルキーの工場は、シカゴ郊外の小さな工場が集まる地域にあります。従業員は30人程度で、各セクションがごく少人数で分業しています。例えばですが、私が訪問した当時、楽器を組み立てていた方は2名で、調整と最終検品を兼ねていた方が1名でした。
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技術者の倉林さんから見て、現社長に変わってシルキーが変わったところ、変わらず継承されているところはどういうところでしょう?
倉林
現社長のアンドリュー・ナウマン氏でなければ今日までシルキーがつづいていたかどうか──というほど彼の功績は大きなものです。彼の社長就任以降、新しいモデルが数多く世に出ており、シルキーの注目度は高まっています。しかし、これらもすべてレノルド・シルキーのレールの上にあり、アンドリュー氏は温故知新の考えを持った方です。実際、彼は就任以前からある伝統のBシリーズやSシリーズに手を加えることはないと直接お聞きしました。
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レノルド・シルキーといえば、かつてヤマハトランペットの技術指導者として日本のトランペットの発展にも寄与してきました。工場にもその痕跡はありましたか?
倉林
工場にはNC旋盤や洗浄機などの新しい機械もありますが、多くは長年使用されており、中には戦前と思われるものもありました。その中には古いヤマハ発動機製の機械もあり、以前のヤマハとシルキーの提携を感じて感慨深かったですね。現在はメーカー同士の直接的な繋がりはありませんが、ヤマハのリバースモデルの一部にはレノルド・シルキー氏のポリシーが垣間見えると個人的には思っています。
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現地の技術者と交流して感じたことは?
倉林
私がシルキー社を訪問した際には、現社長のアンドリュー氏就任前から働いている方もいらっしゃって、弊社との長い繋がりをとても感謝されましたし、そのときの目は今でも鮮明に覚えています。また、アンドリュー氏の印象について、仕事の細やかさや丁寧さという意味で「彼は“ジャパニーズ”だ」と話されている技術者もいました(笑)。
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シルキーを初めて吹いた奏者の感想で多い声は?
倉林
音色と軽快なバルブアクションは好評価をいただいております。シルキーはもともとリバースマウスパイプのみを展開 していました。 普段スタンダードマウスパイプの楽器をお使いの方は先入観もありがちなのですが、最近はスタンダードのソロイストシリーズや、リバースですがスタンダードも意識したHDシリーズは、良い意味でイメージと違うとおっしゃっていただけることが多いです。総じてシルキーの中で奏者の選択肢が広がっているのが大きな魅力です。















