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第9回|リードの形はこれでいいのか?

リード1箱10枚を全部使えるようにするプロジェクト

クラリネット演奏には欠かせないリードだが、なぜこのような形をしているのか考えてみたことはあるだろうか。もしかしたら、もっと音が出しやすく、音色も優れた演奏ができるリードの形というものがどこかに存在するのではないだろうか……? 論より証拠! ということで、講師の木村健雄氏がさまざまな形状のリードで試奏にチャレンジした。今回も見逃せない貴重な内容だ!

 

講師 木村健雄さん

こんにちは、木村健雄です。 寒くなってきました。空気が乾燥してきていますので、夏には絶好調だったリードがそろそろダメになる時期かと思います。「とりあえず新しいリードを買って、いや、ちょっと待てよ、こんな時は……」どうすれば良いか覚えていますか? バックナンバーを参考に対処してくださいね。最近よく仲間から「木村さんは、10枚全部使えるんだからリードで悩まないでしょ」と、皮肉たっぷりのイジメに遭っておりますが、本番前にリードを選ぶ際、選択肢が増えてはいても、「本番で使う一枚」を選ぶのは結局同じなんです(むしろ大変かも!)結構苦しんでいます(笑)。

(The Clarinet vol.41発売当時のまま掲載しています。)

 

リードの形はこれでいいのか?

● 今回はリードの形について考えてみました。

マウスピースやリガチャーは千差万別さまざまな形があるのに、なぜリードの形は大差がないのか? なぜこのデザインなのかを、今回いろいろ検証してみました。

■ その1 何故、裏面は平らなのか?

クラリネットやサックスなどシングルリードの楽器は、音が出る時、リードが振動してマウスピースを叩いているのをご存じですか? リードが振動する際、空気の入り口を閉じたり開いたりすることでクラリネットの音色が生まれます。裏面が平らなのは、平らでないと閉じなくなってしまうからです。新しいリードをしばらく使うと、裏面の中央部がマウスピースの穴の形に繊維がふくらんできます(指で触って確かめてください)。これを平らに戻すことで反応が格段に良くなることは、以前にもお話ししました。

■ その2 何故、角があるのか?

リードが振動する方向に対して、サイドはまっすぐにカットされていて“角(かど)”があるのは、振動の障害となるのでは……? と考えて、角をなくしてみました。いわゆる「面取(角を丸くする)」という作業。 結果、反応は素晴らしく柔らかく伸びのある音色に。何より驚いたのは、ダイナミクスやニュアンスのコントロールが自由自在に容易なこと。是非リードメーカーにもお薦めしたいアイデアなのですが、きれいに作るのはとても大変な作業……。おそらく、サイドに「角」がある理由は、作業工程が恐ろしく面倒だからでは……?

 

▶︎次のページに続きます。
・疑問3 ヒールの幅、厚さの違いは?
・疑問4 何故リードの下半分に皮があるのか?

・疑問5 ファイルド、アンファイルドの違いは?
・疑問6 逆アンファイルド? にすると……




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