クラリネット記事
2022年1月5日@会員制サロン「レタス」

大沼博子のリード講習会

葦について

リードの原材料は、皆さんもご存じ“葦”ですよね。それでは葦は植物としてどのように分類されるのでしょうか?
答えはイネ科ヨシ属!(日本では「悪し」を連想させてしまうためヨシと呼びます) まさかお米と同じ仲間だとは、私もこの日に初めて知り驚きました。お米と同じように秋に穂が実るそうです。生息してからリードの原材料として伐採できるようになるまでには、1~2年ほどかかり、伐採の時期は樹液が少ない冬とのことでした。

リードになるまで

伐採された葦は、幾度もの乾燥を経て製作者へと運ばれてゆきます。屋内での乾燥→屋外での乾燥を繰り返して、現在では2~3年ほどで出荷されるそうです。昔は6~7年乾燥させていたんだとか……。ミストラルというフランス南東部に吹く地方風がよく乾燥させてくれるので、南フランスの気候はリードの生産に適しているといえるみたいです。
ワインがおいしい年はリードの出来も良いという話もあるとか……!? 植物は気候や土壌と密接な関係があるのだなあと改めて思いました。

大沼さんのリード製作について

リード製作は素材を選ぶところから始まります!

【丸材の選び方】
・健康的な色
・歪んでいないもの
・枯れていないもの
 先ほどの対談にもあったように、材質はとても大事なようです。

【作業工程】
①ステンレス定規でどこをリードにするかを見極める。そして印をつけたら縦にカット。そうすることで、まっすぐな面がリードとなります。
②植物の繊維を断つようにリードの縦幅をのこぎりでカット。
 粉が舞うので、粉塵用の掃除機は必須です。マスクもお忘れなく。
③横幅の調整
 大沼さんはナイフを使用しながら手で調整していくそうです。ノギスという、挟んで長さを測ることができる機械で幅を確認しながら、丁寧にシェイピングしていきます。
④表面を削る
 大沼さんは、平のみでざっくりと削り、やすりで整えていく方法をとっているそうです。平のみで削られる姿、職人技でした。

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