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マトシュ・コパーチェク Matouš Kopáček

ヤマハのクラリネットは
演奏に自由を与えてくれる

使っている楽器とセッティングを教えてください。
M
愛用楽器はヤマハカスタムYCL-CSGIIIです。マウスピースはイギリスのピーター・イートン、リガチャーは日本のウッドストーンを使っています。リードはオーストリアのピーター・ロイトナーで、厚さは3半です。
ヤマハクラリネットを使い始めたきっかけはなんですか。
M
ヤマハアトリエウィーンの宮地さん(当時)が、2014年に父のもとに、吹いてくださいと楽器を持ってきてくれたのです。良い楽器だと父から勧められたので、私が買ってもらい、使うことにしました。そして私が吹いているのを見て、父も自分専用の楽器を購入しました。
ヤマハクラリネットの魅力とはなんですか。
M
演奏に自由さを与えてくれること。自分好みのスタイルで演奏でき、邪魔されないところです。昨年プラハ音楽院のオーディションを受けたとき、同時に受かったもう一人のメンバーもヤマハユーザーです。
 

夢はチェコ・フィル首席奏者
チャンスがあれば挑戦していく

お忙しい毎日でしょうが、オフの日は何をしていますか。
M
家族や友人と一緒に過ごす時間を大切にしています。自然が好きなので、市民公園に行って過ごすことが多いですね。スポーツも好きで、友人と一緒にジムに行ったり、水泳をしに行ったりします。他にも、ジャズの演奏を楽しむこともあります。
今後の予定を教えてください。
M
8月末からオーケストラのシーズンが始まりました。そちらも大事ですが、現在、一番重視しているのは、10月にチェコ・フィルアカデミーのオーディションがあるので、それに合格することです。オーディションに合格すると、今年と来年の2シーズンの間、チェコ・フィルのリハーサル、コンサート、レコーディングに参加して、オーケストラや室内楽のトレーニングを受けることができるのです。
ということは、プラハ交響楽団とかけ持ちということですか?
M
そうです。昨年もプラハ交響楽団で演奏しながら他のオーケストラでも吹いていたので、自分としては、かけ持ちは難しくないと思っています。10月からアカデミーに入っても、十分にやっていけるでしょう。私の目標は、チェコ・フィルで首席を務める父の後を引き継ぐことです。自分の夢に向かって、やれることをやっていきたい。
最後に、日本でクラリネットを学ぶ学生たちに、今後取り組むべき練習についてのメッセージをお願いします。
M
クラリネットを勉強している学生は、オケで演奏する機会が少なくなっています。どちらかというとソロに目が向くことが多いでしょうが、ぜひオーケストラのほうにもフォーカスして演奏してほしいですね。そして、練習し続けることを決して諦めないでください。
ありがとうございました。

 

Profile
マトシュ・コパーチェク Matouš Kopáček
1999年生まれ。チェコ・フィル首席クラリネット奏者で実父のTomáš Kopáčekのもと、9歳よりクラリネットを始める。幼少時代よりその才能を発揮し、12歳でPRO BOHEMI国際コンクール第1位、13歳でイタリアのGiacomo Mensi国際クラリネットコンクール第3位、同年チェコ・クラリネットアーツコンクール第1位、15歳でConcertino Praga国際コンクール第1位と輝かしい成績を収めている。これまでにプラハ放送響と協演、チェコ放送により収録されたCDも発表された。プラハ音楽院在学中にプラハ国立音楽院コンクールで第一位を受賞、同時にヤマハ音楽振興会賞も受賞した。
17歳よりプラハ・フィルハーモニア、プラハ室内管、チェコナショナル響、プラハ放送響、チェコ国民劇場などプラハ国内の著名オーケストラに客演。2019年にプラハ交響楽団のオーディションに合格、オーケストラ奏者として活動すると共に、プラハ芸術アカデミーで研鑽を積んでいる。使用楽器はヤマハカスタムYCL-CSGⅢ。
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