

ヴァンサン・リュカ─パリ管弦楽団首席奏者インタビュー
THE FLUTE157号の巻頭インタビューに登場した、ヴァンサン・リュカ氏。本誌に前回登場したのは、2005年のこと。実に12年ぶりとなったわけだが、インタビュアは当時と同じ、フルーティストの藤田真頼氏。ここでは、本誌インタビューの内容をダイジェストで紹介しよう。
この2月に来日、コンサートでは桐朋学園芸術短期大学オーケストラとの共演でモーツァルトのコンチェルトを演奏し、ほかにもマスタークラスや地方でのミニコンサートなど、精力的に活動したリュカ氏。今回のインタビューでの通訳とインタビュアを務めた藤田真頼氏とは旧知の仲で、本誌に前回登場した2005年にも、同じように藤田氏によるインタビューを行なった。今回で34回目だという来日は毎年恒例で、ここ数年は桐朋学園芸術短期大学でのマスタークラスを開催しているほか、後進の指導に力が入る。本国フランスではパリ管弦楽団の首席フルート奏者を長年務め、いつのまにか“古株”になったと話す。その視線は、メンバーや指揮者、そして楽団そのものの変遷を的確に捉えてきた。フランス音楽に不可欠な音色の“色彩感”、それを身につけるための練習法……フルーティストが必ず通るであろうそんな道筋へのヒントについても、さまざまな言葉で語ってくれた。
インタビュア:藤田真頼/写真:土居政則/取材協力:株式会社コンサートサービス、桐朋学園芸術短期大学
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Vincent Lucas