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【第11回】新・国産フルート物語 技術革新の伝統を残し、守ること ─パールフルート

THE FLUTE vol.177

本誌THE FLUTE vol.166より新たに連載がはじまりました「新・国産フルート物語」。THE FLUTE CLUB会員限定でオンラインでもご紹介します。

書籍「国産フルート物語」
アルソ出版社内にたった1冊だけ残る、貴重な1冊

1998年に、アルソ出版より刊行された書籍『国産フルート物語』。 日本のフルートメーカーを丹念に取材し、トップメーカーから個人経営の工房まで、その黎明期から現代に至るまでの歴史と道のりをつぶさに書き連ねた貴重な記録だ。

当時から約20年が経ち、令和の時代を迎えた今、それらのメーカーや工房も代替わりなどが進み、様変わりしてきている現状がある。そんな現在の姿をあらためて伝えるべく、新たに取材を加えながらここに綴ってきた。

今回は、「パールフルート」で知られるパール楽器製造株式会社について『国産フルート物語』刊行当時の姿と、現在までの変遷についての “物語” をお送りする。前編となる今回は、『国産フルート物語』刊行当時に行なった取材をもとにした記事をふりかえってみたい。

第11回:技術革新の伝統を残し、守ること ─パールフルート

今回は、パール楽器製造株式会社国内営業部長・細川勝敏氏へのインタビューをお送りする。世界最大のシェアを持つ打楽器メーカーが、フルートの製造販売に踏み出し、独自のシステムを作り上げるまでの道筋とは? そして、エントリーモデルからハンドメイドの最高級モデルまで、幅広いラインナップを世に送り出すフルートメーカーとなるまでの歩みについても、あらためて話を聞いた。
取材協力:パール楽器製造株式会社、パールフルートギャラリー東京

大胆な発想から生まれた、画期的なメカニズム 

フルート部門が設立されたのが1968年のことだそうですが、同時期に、他の国産フルートメーカーも一斉にスタートしています。この時期にフルートの製造に乗り出した背景や経緯は?
細川
50年以上前の話で、もちろん私自身が実際に見聞きしたわけではないのですが、当時は総合楽器メーカー的な立ち位置を模索している時期でした。打楽器だけでなく、いろいろな楽器の分野に進出し始めていて、その一環で管楽器も視野に入っていたようです。当初はサックスの製造を考えていたのが、ちょうどそのタイミングでムラマツフルートの技術者だった下山龍見との出会いがあった─ということなんです。
パール楽器製造株式会社国内営業部長・細川勝敏氏
パール楽器製造株式会社国内営業部長・細川勝敏氏

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