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石井希衣の教えて!コンテスタント 第10回|秋元万由子

THE FLUTE ONLINE 連載

第10回 インタビュー 秋元万由子さん

皆さまこんにちは!フルーティストの石井希衣です。
今話題のフルーティストにお話を聞き、コンクールを色々な視点からみてみよう!という企画、第10弾です。

「石井希衣の教えて!コンテスタント」節目となる第10回目のゲストは、秋元万由子さんです。
今年は第10回神戸国際フルートコンクールが行われますが、前回の神戸国際で入賞された秋元さんに、フルートのこと、コンクールのことを聞いてみました!
秋元さんの緻密で音楽そのものの魅力に溢れた演奏、とても素敵でお話ししてみたかったので嬉しいです。やりとりを通してしっかり自分を見つめ直すきっかけをいただいて、今回もとても充実したインタビューとなりました!

石井
フルートを始めたのは何歳の頃ですか?
秋元
小学校に吹奏楽部があり、フルートはそこで小学5年生の頃に始めました。フルートを知ったきっかけはその前に福岡に住んでいた頃、学校で仲の良かった先輩がフルートを吹いていたのを見て、「とても素敵だな」と思っていたのです。その後両親に楽器店に連れて行ってもらい「これが吹きたい!」って指差したのがなんとピッコロで(笑)お店の人に「それはフルート習ってからじゃないと吹けないんだよ」と言われたのを覚えています。今思えばピッコロから始めてもよかったのですが……(笑)
石井
小学生の頃も個人レッスンは受けていましたか?
秋元
小学5年生の頃からムラマツレッスンセンターで北村薫先生に習っていました。
中学2年生の頃からは2~3週間に1回くらいの頻度で酒井秀明先生に教えていただいていました。酒井先生は基礎からみっちり教えて下さり、先生独自のメソッドもあったので、ご自身で研究し尽くした身体の使い方とか、この音域だと身体をこう使えばベストな音が出せる、など正直中学生には勿体ないくらい素晴らしいレッスンでした。(笑)
12歳の頃の発表会12歳の頃の発表会
 
石井
なるほど、習い始めからプロの先生に本格的に教えていただけるのは素晴らしいですね!その後秋元さんは、高校1年生のときにアメリカの高校に行ったのですね!きっかけはなんだったのでしょうか?
秋元
もともと海外に興味があって留学したいとは思っていましたし、いずれ酒井先生が勉強されていたドイツに留学したいとも考えていました。私は中高一貫校に通っていたのですが、そこにアメリカの提携校との交換留学プログラムがあり、運良く選んでいただきました。その学校は楽器のレッスンが受けられる芸術科目を選べたので、音楽も続けられる!と。それが決め手でした。
石井
わぁお、かっこいいですね!それはお一人で行かれたのですか?
秋元
はい。全寮制の高校だったので。
石井
えええ!それはすごい!ご両親も心配されたことでしょう……(笑)。日本人がまったくいない学校なのですよね? 高校1年生でひとり、アメリカに行ってみていかがでしたか?
秋元
私と同じ高校から交換留学で派遣された子たちが学年に1人ずついる感じなので、クラスに日本人はいませんでした。やはりカルチャーショックは受けましたね。日本と違って授業は多くても15人くらいで、大学みたいに自分の取りたい授業を取って良いので授業によってメンバーが違うんです。
日本での国語にあたるような授業だと、円卓でディスカッションするのですが、発言をしたり自分の意見を言わないと「いないもの」として扱われるので結構シビアですね。
石井
それは日本人にとっては結構鍛えられる授業ですね。でも高校生の頃にそのような体験ができるのは、素晴らしいですね!その後、高校を卒業して大学からドイツのフライブルクに行かれているようですが、フライブルク音大ということは、レングリ先生ですね! 私も大好きな先生です。アメリカからドイツに移ってみて、何か変化はありましたか?
秋元
高校3年間でようやく英語が話せるようになったのに、今度はドイツ語でまた一からやり直しになってしまい、最初は引きこもっていました(笑)。友達もどうやって作ったらいいかわからないし……授業とレッスン、練習以外は家にいました。
ドイツ人って結構厳しいところがあって、カタコトのドイツ語とか文法を間違えて話すとその場ですぐに直されたり、「あなたが何を言いたいのかわからない」って真顔で聞き返されたりするんです(笑)。
フライブルク同門の友人たちとフライブルク同門の友人たちと
 
石井
ひゃー!!それはつらい……心折れますね……。
秋元
本当に、心折れます(笑)。

次のページへ続く
・インタビュー
・Q&A 秋元さんに聞いてみた!

Profile
秋元万由子
秋元万由子
Mayuko Akimoto
東京都出⾝。幼少時よりヴァイオリン、マリンバを通じて⾳楽に親しむ。10歳よりフルートとピアノを始める。2018年10⽉紀尾井ホール「明⽇への扉」リサイタルシリーズに出演、好評を博す。2017年第9回神⼾国際フルートコンクール第4位。第64回ミュンヘン国際⾳楽コンクール特別賞《アリス・ロスナー賞》。第37回スイス・リッド⾳楽コンクール第2位。第69回ジュネーヴ国際⾳楽コンクール特別賞。第11回⽇本ジュニア管打楽器コンクールフルート部⾨⾼校⽣の部⾦賞など国内外の数々のコンクールで優勝及び⼊賞を果たす。ルツェルン交響楽団、PMF(パシフィック・ミュージック・フェスティバル)オーケストラアカデミー、フライブルク歌劇場オーケストラ、タングルウッド⾳楽祭ヤング・アーティスト・オーケストラにてオーケストラの経験を積む。2014年よりユンゲ・ドイチェ・フィルハーモニー管弦楽団団員。これまでにフルートを北村薫、酒井秀明、平野正⼦、J.ベンソン、J.グラント、F.レングリ、J.プルチーニ、S.モレル、P.グレール各⽒に師事。成蹊⾼等学校よりセント・ポールズ・スクール(アメリカ、ニューハンプシャー州)へ両校から奨学⾦を得て留学。同校を成績優秀賞を得て卒業後、渡独。フライブルク⾳楽⼤学にて研鑽を積む。2016年ルツェルン⾳楽⼤学(スイス)を満場⼀致の満点を得て卒業し、ミュンヘン⾳楽⼤学⼤学院にてアンドレア・リーバークネヒト⽒に師事。
石井希衣
石井希衣
Kie Ishii
福岡県出身。都築学園福岡第一高等学校音楽科卒業。桐朋学園芸術短期大学芸術科音楽専攻を経て、専攻科音楽専攻を第一位で修了。桐朋オーケストラアカデミー研修過程修了。東京藝術大学別科在学中。 これまでにフルートを梶原里美、宗美沙子、野口龍、高木綾子の各氏に、フラウト・トラヴェルソを菊池香苗氏に師事する。 第52回北九州芸術祭クラシックコンサート全部門グランプリ、県知事賞を受賞。第62回全日本学生音楽コンクール福岡大会奨励賞受賞。第25回日本木管コンクールフルート部門入選。つくばフルートコンクール2018 一般部門第1位と中野雄&若林暢賞、戸部謹爾賞を併せて受賞。 第19回日本フルートコンヴェンション in福岡 コンクールソロ部門第1位、吉田雅夫賞受賞。第88回 日本音楽コンクール フルート部門第2位。

次回更新もお楽しみに!

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