その練習法大丈夫?クラリネットが上手〜くなるための基礎練習

第3回 基礎練習の前に、楽器をチェック!〜リード編〜

リードは消耗品!

はい! 最後はリードです。クラリネットを吹く人は否応無く直視せざるを得ない最大の悩みポイント。これもいろんなメーカーから様々なタイプのリードが発売されているので、いろいろ試してみていただければよいと思いますが、それぞれのマウスピースに合ったリード、番手が存在しますので、新しいリードを試すときはお店の人に自分が今吹いているマウスピースを伝えて、それに合う番手を教えてもらいましょう。
例えば、前述の5RVライヤーの場合、同じバンドーレン社の「トラディショナル(通称:青箱)」か「V12(通称:銀箱)」がおすすめですが、初心者の場合、最初は音を出すことが重要なので、青箱の3辺りがよろしいかと思います。2.5でもいいと思いますが、けっこうすぐ音が出てしまうので、3で。指を何も押さえない状態のソの音をロングトーンした時に、音が揺れずにまっすぐ吹けるようになったら、3.5に上げてよいでしょう。
リードはクラリネットを吹く上で最も激しい消耗品です。1枚のリードでずっと練習するのではなく、何枚かをローテーションして練習したほうが結果的に長持ちするので、常に何枚かは良いリードを確保しておく必要があります。1箱の中に自分に合ったリードが1~2枚しか入っていないということもザラにありますので、仲間同士で自分に合わないリード同士をトレードするのもいいですね。

渡邊氏の使っているリードケース

リードってたくさん種類があるので悩んじゃいますよね。選び方は次回以降に解説します!
リードケースは僕の場合あまり使いません。なんかズラーっと並んでいるとそれだけで満足しちゃいそうなので(笑)。リードケースに入っているのは本番用としてローテーションする4枚。それ以外に箱のまま2、3箱持ち歩いています。
湿気対策に、チャック付きビニール袋に入れて持ち歩くのもいいですね。その場合、湿ったリードを放り込んでしまうと周りまで勝手に水分補給されてしまうので要注意。

 

と、まぁ基礎練習に入る前にチェックするべきポイントがこんなにあるわけですが、これがちゃんとできているとどんな練習をしていても確実に上手くなっていきますし、逆にできていないとすごく偏った癖がついてしまいますので、後々大変な思いをする前に、しっかりしていきましょうということですね。

次回からいよいよ! 徹底的に基礎練習していきましょう。初心者の方はもちろん、今より音色を良くしたい、上手くなりたい方は必見です。乞うご期待!

 

登場するアーティスト
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渡邊一毅
Kazuki Watanabe

兵庫県立神戸高等学校を経て東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。
室内楽、吹奏楽、オーケストラ、ミュージカルなど多岐に渡り活動する一方で、指揮活動も含め後進への指導にも積極的に取り組み、指導した団体は吹奏楽コンクール、アンサンブルコンテストなどで全国大会出場多数。また各地にて各コンクール審査員も務める。
スタジオワークも多く、アニメ、ゲーム、映画、TVドラマ、CM等録音多数。
また、下記団体において数多くの編曲を手がけ、楽譜が出版されている。
オブロークラリネットアンサンブルE♭クラリネット奏者。ブリッツ・フィルハーモニックウインズ コンサートマスター。
クラリネット五重奏団Penta-CLam、東京セレーノバスクラリネットアンサンブル【木炭】、山本拓夫木管6重奏Halocline各メンバー。
2018年1stアルバム「Triptyque」発売。
現在、洗足学園音楽大学、相愛大学講師。音楽教室「黒笛音楽塾。」主宰。
公式サイト「黒笛危機一髪。」


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