クラリネット記事
The Clarinet vol.69 ONLINE 先行記事

いま、気になるリガチャーを吹いてみた! Part1

マウスピースにリードを固定するための道具がリガチャー。このリガチャーを替えることで、吹奏感や音色、そして明瞭なアーティキュレーション、さらには高・低音の出しやすさなども変わってきます。
ここでは、いま気になるリガチャーをピックアップし、それぞれのリガチャーを実力派プレイヤーに試奏してもらいました。また、それぞれのリガチャーの音を動画で撮影。ぜひ、自分に合ったリガチャーを見つけるヒントにしてください。

 

試奏プレイヤー紹介

原浩介

原 浩介 Kosuke Hara
神奈川県横浜市出身。昭和音楽大学卒業、同大学大学院修士課程修了。大学卒業時に特別賞、大学院修了時に学長賞受賞。これまでにクラリネットを関口仁、野田祐介、山本正治の各氏に師事。S・マカリスター氏作曲のクラリネット協奏曲《フリーバーズ(日本初演)》、アーティ・ショウ《クラリネット協奏曲(吹奏楽新校訂版日本初演)》を昭和ウインド・シンフォニーと協演、いずれも国内レーベルCAFUAレコードよりCDがリリースされている。2015年12月、自身初となるソロリサイタルを開催、酒井格氏による委嘱作品や多数の日本初演作品を取り上げる。2016年9月、清水大輔氏作曲のクラリネット協奏曲(委嘱作品)を昭和音楽大学エアラスクラリネットクワイヤーと協演。現在、東京佼成ウインドオーケストラ クラリネット兼コントラバスクラリネット奏者。

<セッティング> B♭クラリネット
使用楽器:セルマー・プリヴィレッジ
マウスピース:バンドーレン B40ライヤー
リード:バンドーレン V21 3.5
リガチャー:MOMO 縦型 平原モデルSP

 

Part2では、勝山大舗さんに同じリガチャーを試奏していただきました。合わせてお楽しみください!

チェックポイント

●音色の傾向=ブライトな音色とは鋭く華やかで明るい傾向。ダークな音色とは丸く温かみがあり、より深みのある傾向。
●音色の幅と音程のツボ=音色、音程それぞれにおける自由度を表す。音程のツボが狭いということは、音程操作の範囲や振り幅が狭いぶん、むしろ音程が取りやすい。逆に広いものはリップコントロールなどの自由度が増すぶん、しっかりした音程感覚を持っていないと正しい音程を取るのが難しい。つまり、狭い・広いが良い・悪いではなく、そのリガチャーが音程、音色に対して、どういった特性を持っているのかの指標である。
●音の芯=音の立ち上がりの太さ。
●抵抗感=吹いたときの抵抗の強弱。

 

 

今回試奏したのは、こちらの16個

 

CL,リガチャー

01. Wood Stone Original Hand Made Ligatures
Standard Model Solid Silver

CL,リガチャー

02. AK Ligature
B♭クラリネットリガチャー

CL,リガチャー

03. JLV Ligature
Platina

CL,リガチャー

04. JLV Ligature
Gold 24K

CL,リガチャー

05. JLV Ligature
Black Edition

CL,リガチャー

06. Silverstein
A-Frame Ligature CRYO4 Gold

CL,リガチャー

07. Silverstein
A-Frame Ligature ORIGINAL Brushed Silver

CL,リガチャー

08. Silverstein
A-Frame Ligature HEXA Gold

CL,リガチャー

09. Silverstein
T-Frame Ligature ORIGNAL Brushed Silver

CL,リガチャー

10. sayB♭
Classic Series B♭クラリネットリガチャー 

CL,リガチャー

11. sayB♭
Original Series B♭クラリネットリガチャー(Pastel-Pink)

CL,リガチャー

12. Vandoren
Optimum

CL,リガチャー

13. Bambu Ligature
Multi Color

CL,リガチャー

14. BULLSEYE
BULLS ROUGE EX925

CL,リガチャー

15. BULLSEYE
BULLS EX SELECT

CL,リガチャー

16. MOMO SPECIAL LIGATURE
BS 横型 ハート型 PGP

 
 

内容を少しだけご紹介!

 BULLSEYE BULLS ROUGE EX925

BULLSEYE,BULLS ,ROUGE,EX925
ブルスアイ,ROUGE,EX925

原 浩介氏コメント
音色は若干ダークな傾向で、音に粘り気があるというかモチっとしていて、とてもいいです。このブルズアイのようにリガチャーが音色を作ってくれるとリード選びもラクになります。抵抗感は少し強めですが、息をまとめてくれるような印象で吹きづらいということはないです。いくら息を入れても音になる印象で、ダイナミクスレンジはとても広く感じます。

 

BULLSEYE BULLS EX SELECT

ブルスアイ
ここにリガチャー名

原 浩介氏コメント
ウエイト(中央部分のバランサー)が付いていますが、音にしても、抵抗感にしても重いという感じはないです。音色はダーク寄りの傾向で、音の広がりを感じます。音程や音色のコントロール性が高く、上管から下管まで均一に鳴ってくれます。特に開放の音はしっかり響いてくれて美しいです。ROUGE EX925と同様にダイナミクスレンジは広く、ピアノからフォルテまでいい音です。

 

2ページ目では動画も掲載しています♪ 下記の次へをクリック!
※これは画像で、動画ではありません。

リガチャー

 

<取材協力>
工房誠兵衛10、11
The Clarinet Shop03、04、05
株式会社ドルチェ楽器02、03、04、05
株式会社山野楽器06、07、08、09
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