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現代ジャズシーンの新鋭 ダニー・マッキャスリンに三木俊雄が迫る!

THE SAX vo.82 Cover Story

デヴィッド・ボウイの遺作となった「★(ブラックスター)」が、今年2月に発表された第59回グラミー賞の5部門で受賞したことは記憶に新しいだろう。このアルバムは、盟友トニー・ヴィスコンティによるプロデュースで、デヴィッド・ボウイ69歳の誕生日(2016年1月8日)に発売された。注目すべきは、この作品には、新世代ジャズシーンを牽引するアーティストたちが参加していること。その主要メンバーの一人が、サックス奏者ダニー・マッキャスリンだ。

ダニー・マッキャスリン Donny MacCaslin
ダニー・マッキャスリン
©Jimmy King

 


第59回グラミー賞授賞式で、デヴィッド・ボウイの代わりに受賞コメントを述べるダニー・マッキャスリン

 

ダニー・マッキャスリンは、1966年米カリフォルニア州サンタ・クルーズ生まれ。音楽に傾倒した父親の影響で、幼い頃からジャズに興味を持つ。12歳の時にテナーサックスを始め、ジャズ系の授業で有名な高校に入学すると自分のバンドを組み、3年連続でモントレー・ジャズ・フェスティバルに参加。またサンタ・クルーズの非営利ジャズ教育機関で多くの時間を過ごす。1984年バークリー音楽大学に入学すると、ゲイリー・バートン、ジョージ・カゾーンらに師事する。1991年NY移住後は、エディ・ゴメスのバンドに参加、またゴメスの紹介でマイケル・ブレッカーの後任としてステップス・アヘッドに加入。2000年代前半には、それまでエキストラ参加だったマリア・シュナイダーのオーケストラにレギュラーとして加わる。


Maria Schneider Orchestra Jazz a Vienne 2008

 

リーダー作として、1997年から2015年にかけて12枚のアルバムをリリースしている。中でも2016年9月にリリースした自身のカルテットでボウイに捧げたアルバム「ビヨンド・ナウ」は、ジャズシーンのみならずロックファンの間でも話題となり、脚光を浴びる。


『Shake Loose』from Donny McCaslin's new album 「Beyond Now」

 

そんなダニーが、「★」にも参加した自身のバンドを引き連れて、2月に来日公演を果たした。多忙なスケジュールの中、THE SAX 82号では、バークリー時代からの友人である三木俊雄氏によるインタビューが実現した。久しぶりの再会に話は尽きず、笑顔にあふれた時間となった。


今後、彼はもっと評価されるべき存在だ

今から30年前のこと。 バークリーで初めて彼の演奏を観たときの衝撃はいまだに忘れられない。あのときは「自分が夢を見ているか、彼が手品をやっているかどちらかに違いない」と思った。彼はポスト マイケル・ブレッカーの最右翼と目されていて「その筋」では高い評価を受けるも、その活動は必ずしもそれに相応しい注目を集めたわけではなかった。その彼が遂に自己のグループを率いて満員のブルーノート東京にやって来た。(インタビュア、翻訳:三木俊雄)
(インタビューはTHE SAX vol.82に掲載)

ダニー・マッキャスリン 三木俊雄
ダニー・マッキャスリンと三木俊雄

 


CD Information
「ビヨンド・ナウ」ダニー・マッキャスリン
【AGIP-3583】AGATE/Inpartmaint Inc.
[曲目]Shake Loose、A Small Plot of Land、Beyond Now、Coelacanth 1、Bright Abyss、FACEPLANT、Warszawa、Glory、Remain
[演奏]Donny McCaslin、Jason Lindner、Tim Lefebvre、Mark Guiliana、Jeff Taylor、David Binney、Nate Wood
ビヨンド・ナウ ダニー・マッキャスリン

 

LIVE Information
ダニー・マッキャスリン再来日! マリア・シュナイダー・オーケストラ
現代N.Y.ジャズの英知、マリア・シュナイダー・オーケストラの2年半ぶりとなる来日公演がブルーノート東京で行なわれる。マリアはギル・エヴァンスやボブ・ブルックマイヤーの元で学び、’93年から自己のオーケストラを率いて活動する作編曲家。これまで2度グラミー賞を獲得し(今年は2部門にノミネート)、デヴィッド・ボウイが2014年に発表した楽曲「Sue (Or In A Season Of Crime)」にも全面協力した。今回の公演にも、2月に自身のグループで来日したばかりのダニー・マッキャスリンなど凄腕メンバーばかりが集結。さらに深化した音作りで、ジャズ・アンサンブルの未来を指し示すだろう。「マジカルで、雄大で、心臓が止まるほど美しいサウンド」と形容される“音の魔術”を、ライブで体感する絶好のチャンスをお見逃しなく!

[日時]
2017.6/7(水)6/8(木)6/9(金)
〈1st〉Open 5:30pm/Start 6:30pm 〈2nd〉Open 8:20pm/Start 9:00pm
2017.6/10(土)6/11(日)
〈1st〉Open 4:00pm/Start 5:00pm 〈2nd〉Open 7:00pm/Start8:00pm
[会場]ブルーノート東京 
[出演]マリア・シュナイダー・オーケストラ
[問合せ]ブルーノート東京
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/maria-schneider/

 

Interviewer
三木俊雄(みきとしお)
1963年大阪府生まれ。関西大学卒業。バークリー音楽大学卒業。1996年より自己の率いる「フロントページ・オーケストラ」の活動を続け、2004年に「ハーモニー・オブ・ザ・ソウル」、2013年に「STOP&GO」をリリース。ジャズシーンのみならずDOUBLE、押尾コータロー等とのコラボアルバムも手掛けるほか、小曽根真率いるNoName Horsesのメンバーとして国内外のコンサートに出演、アルバムごとに楽曲を提供する。スイング・ジャーナル誌人気投票において、テナーサックス部門第3位、コンポーザー・アレンジャー部門第5位、ビッグバンド部門においてフロントページ・オーケストラが第6位を獲得している。尚美学園大学芸術情報学部音楽表現学科 非常勤講師。
http://mikitoshio.com/

 

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