THE FLUTEオンライン記事:THE FLUTE 159号 Cover Story|小山裕幾
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「フィンランドは寒いけど、クラシック音楽に熱い国です!」小山裕幾

THE FLUTE 159号 Cover Story

かつてU字管フルートでコンチェルトを吹く天才少年として話題になった小山裕幾さん。いま、オーケストラの首席奏者となる夢をかなえ、フィンランドを拠点に活躍している。「日本人とフィンランド人はウマが合う」という小山氏に、北欧の音楽や生活、そして日本でも続けている演奏活動について、語ってもらった。

 

独自の文化を持つフィンランド、日本に似たところも…

 

――
フィンランドというのは、日本の私たちにとってはあまり馴染みのない国だと思うのですが、どんなお国柄なのですか?
小山
言語で考えてもわかるのですが、フィンランド語というのは独特で、周辺諸国の言葉とも関係していません。ノルウェー、デンマーク、オランダ、スウェーデン、とここまではドイツ語圏に属しています。でもフィンランド語というのは完全に独立していて、隣のロシアの言葉ともまた違う。ヨーロッパの端っこに位置していて、文化も独自のものがあり――たとえばサウナの発祥地であったり――ある意味、日本に似たところがあるかもしれません。
――
確かに、そういう立ち位置は日本に似ていますね。ちょっと意外です!
小山
音楽を愛する国でもありますね。寒いので、外に出てもあまりやれることがない。だから、音楽鑑賞をする人がとても多いんです。特にクラシック音楽鑑賞がさかんで、コンサートも毎回ほぼ満席です。こんなにクラシック音楽が愛されているんだ、と、最初は驚きましたね。
――
フィンランド放送響には、小山さん含めて日本人奏者が4人いるそうですね。4人の方々とは、よく交流されているのですか?
小山
そうですね。ティンパニストの森田和敬さんは家が近くで、よく一緒にご飯を食べたりしています。それから、打楽器の安田直己さんは、奥さんが僕の妻と同じく韓国の出身で、そんなご縁もあって家族ぐるみのおつき合いをしています。

 

小山裕幾

模索していた大学時代

 

――
小山さんというと、既に十代で華々しい経歴を持ちながら音大には進まず、慶応大学の理工学部に進学されたり……という独自の路線を歩まれてきたイメージがとても強いですが、そんな大学時代はどのくらい練習していましたか?
小山
正直、そんなに練習はしていませんでしたね(笑)。大学生活を謳歌していたという感じです。神戸国際フルートコンクール(2005年に出場、アンドレア・オリヴァ氏とともに第1位を獲得した)が終わった後に、これからもっと成長していくにはどうしようか……とちょっと迷っていた時期がありまして。演奏会もありましたし、それなりに練習もしていましたが、今後の目標を含めて模索していた時期でもありました。
――
進路に関しては、迷いはなかった?
小山
結果的には、良かったと思っています。自分の思考が音楽だけで終わってしまうと、音楽を大きく捉えることができないと思うんです。いろんな分野のことを勉強して自分の思考を広げた状態にしたことによって、教えるのも演奏するのも簡潔にできるようになったと感じています。

フィンランドでの生活を楽しみながら、仕事の面でもとても充実している小山さんの“いま”が感じられたインタビューでした。
今後も世界を舞台に、ますます活躍されることを期待しています!

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