画像

第5回 | モーツァルト『ソナタ』K.545 第2楽章

THE FLUTE vol.175

レッスン動画を参考に、 “自分とデュエット”しながら上達を目指す「録ってもデュエッツ」!!

ピアノの「ソナタ」より編曲した曲を練習してく「録ってもデュエッツ」第2シーズン。
収録曲は古典派の作品を多く収め、練習過程で自然とその音楽のニュアンスを取り入れられるようになっています。そんなピアノの良い例にならって、フルートでもそれらの曲を練習していきたいと思います。

ONLINEだけの"とってもコラム"も毎回更新します。動画と一緒にお楽しみください♪

 

第5回 課題曲(175号連動)
モーツァルト『ソナタ』K.545 第2楽章

第5回目は、モーツァルトのソナタ K.545より、第2楽章です。3拍子のやさしい旋律が印象的な曲です。主題と変奏という構成になっています。
編曲にあたっては、ブレスの関係もあり1stパートと2ndパートが交互に旋律をとる形にしました。また、伴奏との兼ね合いで旋律は高音域での演奏となります。非常に難しい練習となると思いますが、現代のフルートならでは可能となった表現ですので、ぜひチャレンジしてみてください。

Lesson


参考演奏、マイナスワンも入っていますので、ぜひご活用ください

 

とってもコラム 齋藤寛

「年始めのこと、そして(続き)」

2月の中頃より徐々に広まりを見せていた新型コロナウィルスは、今や全世界に感染が拡大してしまいました。被害の多い地域ではロックダウンにより都市機能を停止しウィルスの拡散を防ごうとしています。ここ日本でも例外ではありません。この原稿を書いていいる本日(4/7)「緊急事態宣言」が発令されました。
感染拡大の初期段階に、ライブハウスから一気に集団感染が起こってしまったことから、各種イベントはすっかりやり玉に挙げられて「緊急事態宣言」よりも1ヶ月も前から自粛を迫られています。

事故からの復帰を目指していた自分にとってダブルパンチの出来事であり、業界全体は未曾有の危機でもあります。三密(密集・密閉・密接)にあたるため、レッスンは中止、現時点で、8月までのコンサートスケジュールはキャンセルとなりました。
感染の経路を断つこと、もし自分が無症状の保有者だったとしたら周りの人に迷惑をかけてしまう、知らず識らず媒介者になっているかもしれない、万が一発病してしまったら…

頭では理解しています。イベントの中止も三密を避けることも。
キャンセルの連絡をするときやもらう時、「こんな時だから、しょうがないよな」と、自分を納得させようとするけれど、やはり心は物凄く寂しい気持ちになります。そんなことは無いのはわかっているけれど、それが続くと、自分は世の中から必要とされていない気がしてきます。どんなに歯を食いしばって練習してきても、より良い舞台の為に骨身を削っても、報われない、今世の中が必要としていないのだから。

このように、表現者にとって心の被害は甚大です。「表現の不自由展」をリアルで実践しているようです。政府からの具体的な支援策も未だ聞こえてきません。「表現の不自由展・その後」には助成が発表されたようなのですが、自粛要請の表現者は不自由ではないでしょうか?文化をないがしろにするならクール(cool)ジャパンではなく、コールド(cold)ジャパンですよね?
日本の産業を支えているのは、町工場や中小企業のように、文化もまた中小団体やフリーランスの下支えのもと成り立っていることを忘れないでほしいです。
「止まない雨はない、明けない夜はない」と、言いますが、やはり現状厳しいです。

そんな中、新しい動きもあります。インターネットを活用したリモートワーク。ネット中継でコンサートや、離れた奏者同士でアンサンブルを試みたり、WEBでレッスンを開設したり等、模索状態でも前進していると感じます。転んでもただは起きないのが、アーティストなのでしょう。
今はただ、出来ることをやるだけ。来たるべき時、即復帰出来るように。不安になることもイライラすることも多くあるけど、そんなときはドリフでも見て気分転換。日々準備を怠らないことが大切だと思います。
現状を「だめだこりゃ」って笑い飛ばして、不安には「だいじょうぶだぁ」って言ってもらえると、なんか安心します。

一刻も早く日常に笑顔が戻ってくることを切に願っています。

 

《お詫びと訂正》
THE FLUTE175号に掲載の「新 録ってもデュエッツ」譜例中に一部誤りがありました。この場にてお詫びし訂正いたします。
訂正箇所:③ハーモニクスの運指表記(楽譜の3段目→1小節目、3小節目)

 


齋藤 寛 (さいとう・かん)

齋藤寛
齋藤寛

東京芸術大学卒業。フルート奏者、作編曲家。2011-2014年ザルツブルクモーツァルテウム音楽院マスタークラスにてP.L.グラーフ氏に師事。京都フランスアカデミーおよびパリにて室内楽をクリスチャン・イヴァルディ氏に師事。2013年「あまちゃんスペシャルビッグバンド」参加。フルート四重奏「宵待小町」主宰。主な著作「フルートデュオ名曲集25」、「ディズニーソング・デュエットコレクション」、「ジブリメロディー集」等。

SAITO KAN Youtubeチャンネル

 

カバーストーリー
フルートコンサートガイド

画像
画像