その練習法大丈夫?クラリネットが上手〜くなるための基礎練習

第6回 息を自由にコントロールしよう!

息を自由にコントロールする練習

いよいよロングトーン編ラストの練習です(譜例)。自分の吐く息の到達点を明確にすること、加速と減速を思い通りに操ることが目標です。

まずは最初の4拍cresc.4拍dim.の練習をやってみましょう。吐く息のイメージは下のグラフのような感じです。

0からスタートして一定の変化幅のままffへ。2小節め頭でffになった瞬間にまた一定幅で小さくしていきます。cresc.dim.がまったく同じようにできるように意識しましょう
同様に、ffスタートで4拍dim.、4拍cresc.、2拍cresc.。6拍dim.、1拍cresc.、7拍dim.と各種やってみてください。できるようになってきたら、ffの音量をさらに増やしたり、もっと複雑なパターンで息を動かす練習をしてみましょう。もちろん、チューナーを併用して音程が一定に保てているかもチェック! ffpp時の音色にもしっかり気を配ってくださいね。

譜例 ※横にスクロールしてご覧ください。

というわけで、ここまでの3回はロングトーンに焦点を絞ってお送りしてみました。たかがロングトーン、されどロングトーン! 音を1つ伸ばすという至極単純な練習ですが、自分の意識一つで収穫量に雲泥の差が出る練習です。たとえ短時間でもしっかり集中して、より多くの経験値をゲットしましょう!良い音で吹ければ、何を吹いてもより楽しくなっちゃいますからね。

 

登場するアーティスト
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渡邊一毅
Kazuki Watanabe

兵庫県立神戸高等学校を経て東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。
室内楽、吹奏楽、オーケストラ、ミュージカルなど多岐に渡り活動する一方で、指揮活動も含め後進への指導にも積極的に取り組み、指導した団体は吹奏楽コンクール、アンサンブルコンテストなどで全国大会出場多数。また各地にて各コンクール審査員も務める。
スタジオワークも多く、アニメ、ゲーム、映画、TVドラマ、CM等録音多数。
また、下記団体において数多くの編曲を手がけ、楽譜が出版されている。
オブロークラリネットアンサンブルE♭クラリネット奏者。ブリッツ・フィルハーモニックウインズ コンサートマスター。
クラリネット五重奏団Penta-CLam、東京セレーノバスクラリネットアンサンブル【木炭】、山本拓夫木管6重奏Halocline各メンバー。
2018年1stアルバム「Triptyque」発売。
現在、洗足学園音楽大学、相愛大学講師。音楽教室「黒笛音楽塾。」主宰。
公式サイト「黒笛危機一髪。」


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