フルート記事 魔法のタファネル=ゴーベール【初級者編】
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タファネル=ゴーベールでワンランクアップを目指せ!

魔法のタファネル=ゴーベール【初級者編】

LESSON
[この記事の目次]

ここからはどうやったら初心者にもタファネル=ゴーベール(以下 TG)が活用できるのか、そのアイデアを見ていきましょう。

必要なところだけ取り出す

中上級者でない愛好家のみなさんが、TGの楽譜を開いてみると……「楽譜が音符で真っ黒!」パタン……と閉じてしまうでしょう。とにかく音符が多いのですが、フルーティストやフルーティストを目指す人が必須のアイテムと言うぐらいですから、ひとつのメソードが長く、初級者が通して練習するにはとてもハードルが高い教則本です。だからといって、専門家たちだけの教則本にしておくのはもったいない! 全部が無理なら必要な部分だけ取り出して練習すればいいのです。

では、人気の曲G.ビゼー『アルルの女よりメヌエット』を例に挙げて見てきましょう。

譜例①

このフレーズの最初の小節で上手くいかないのは2拍目の裏から3拍目の部分(a)だと思います。これと同じ形がTG第1番の中にあります。もとの楽譜は16分音符で書かれているので、見た目にも難しく感じてしまいますから、まず8分音符にしてみます。

譜例②

譜例②は吹きやすいように短くしていますが、原型にほぼ近い形です。臨時記号で♭がミ、ラ、シについています。『アルルの女』と同じ調号です。
まずは譜例②を♩=80ぐらいのゆっくりなテンポで吹いてみましょう。最初は吹きやすい音量で、すべてタンギングしてかまいません。1小節目の最後の音から2小節目3拍目の頭の音まで『アルルの女』と同じ音形だということがわかりますね。この譜例②を使って、リズムやテンポを変化させるなど工夫して練習すれば1小節目の第一難関は突破できます。

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